(別冊天然生活『これまでも、これからも 歳を重ねて楽しむ暮らし vol.2』より)
小さな幸せをたくさんを見つけて、心をケアする
カウンセラー歴30年の伊藤絵美さんに、ストレスとうまく付き合い、心を整えるセルフケアの「3ステップ」を教えていただきました。
前回は、ステップ3「落ち着く方法をたくさん見つける」から、おすすめのリラックス方法を紹介しました。
本記事では、好きなものを見つけたり、気晴らしをしたりするなど、暮らしのなかで手軽できる心のケアの方法を紹介します。
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暮らしのなかで手軽にできる、リフレッシュ方法
好きなものを見つける
「見るだけでうれしくなる、ホッとする」ものがいくつもあれば、それに出合えるだけでリフレッシュができるように。
空や雲を眺める
空は一番身近な自然。晴れの日に広がる青空、形を変える雲、夕焼け、静かに光るお月さま――。さまざまな情景を見せてくれます。
散歩で街を観察
歩くことでリフレッシュしつつ、街の観察も楽しめるのが散歩のいいところ。ご近所の家の庭木や道端の雑草に目を向けてみて。
SNSで猫を見る
SNSで動画などをチェック。ほかの動物や赤ちゃんなどでもOK。ピュアな存在を目にして「かわいいなあ」と思うことで、やさしい気持ちになれるのかも。
気晴らしをする
低コストで後悔しない、ささやかな気晴らしを考えてみました。このほかにも、自分の好きなことをリストアップしてみましょう。
● 昼からお風呂につかる
「明るいうちに自分のためだけに湯船に湯を張る」なんて、よくよく考えれば贅沢な時間。気の持ちようで日々のルーティンもれっきとした気晴らしに。
● 好きな器でおやつ時間
おやつを選ぶ、器を選んで盛りつける、味わって食べる――と、楽しみがいっぱい。好きな音楽をかけたり、喫茶店をまねてみたりと工夫が広げられそうです。
● ストレッチをする
ストレス状態が続くと無意識のうちに体が緊張しているもの。とくに首まわり、肩や背中は凝りがちなので、深い呼吸をしながらじわーっと伸ばして。
● 野菜をせん切りする
ひたすら手を動かす単純作業には、しばし無心になれるリフレッシュ効果が。野菜のせん切りやみじん切りをすれば、料理の下ごしらえもできて一石二鳥。
● 休みの計画をたてる
頭の中で考えるだけで、ワクワクして気晴らしになることも。休みの計画をたてるほか、不動産物件の間取り図を見て妄想するのが好きな人も多いのでは?
● コーディネートで遊ぶ
手持ちの服で、新たな着回し方を考えてみる。ふだんは出かける前に着替えでバタバタしがちだけれど、こうしてパターンを増やしておけば安心。
ポイント
●「ケアしよう」と意図的になる
● 低コスト&後悔しないものにする
● ささやかな方法を、たくさん用意し、地道に続ける
〈監修/伊藤絵美 イラスト/にしごりるみ 構成・文/石川理恵〉
本記事は別冊天然生活『これまでも、これからも 歳を重ねて楽しむ暮らし vol.2』からの抜粋です
心と体の変化を受け入れながら「いま」を楽しむヒント
いつまでも若々しくいられる秘訣は「いま」を楽しむこと。この本では、歳を重ねるにつれ変化していく心と体を受け入れながら、おおらかに楽しんでいる方々をご紹介。
手塚理美さん、德田民子さん、フジコヘミングさん、広瀬裕子さんなど17人の、暮らしの楽しみ方や工夫、働き方。悩みはつきない、若返る食べ方やレシピ、栄養のこと、お金のこと、大切な思い出や心の整理術などについてもたっぷり掲載しています。
伊藤絵美(いとう・えみ)
カウンセラー、公認心理師、臨床心理士。認知行動療法の専門家として多数の著書を持つほか、近著『セルフケアの道具箱』(晶文社)では、自分をケアするための100個のワークを紹介。同療法を広く活用するためのオンラインワークショップも開催している。
洗足ストレスコーピング・サポートオフィス
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