• 薬膳・発酵料理家の山田奈美さんに、初冬におすすめの保存食「れんこんのピリ辛漬け」のつくり方を教えていただきました。物価の上昇が続くいま、お手ごろ価格かつ栄養価が高い「旬」の食材を使って、元気に乗りきりましょう。

    れんこんの薬膳的効能ついて

    薬膳では、れんこんは生食と加熱して食べるときとでは薬効が異なります。

    生食では、体の渇きを止めて潤し、喉の痛みや咳、痰、肌荒れなどの改善に適しているとされます。血の滞りである瘀血を取り除いたり、鼻血や女性の不正出血などを止血したりする作用もあります。

    加熱すると胃腸の働きを整える作用が強くなり、消化を促進したり、慢性的な下痢の改善に有効です。とくに皮や節目には消炎作用や抗酸化作用の高いポリフェノールが多く含まれます。

    【保存食】れんこんのピリ辛漬けのつくり方

    画像: 【保存食】れんこんのピリ辛漬けのつくり方

    シャキシャキとした歯ごたえが持ち味のれんこんは、あまり加熱をしないで漬物にすると、その食感を最大限に生かせます。

    甘酢に漬けるのが一般的ですが、ちょっとアレンジしてとうがらしとごま油を加え、ピリ辛の中華風にしてみました。お酒のおつまみやごはんの箸休めにも最適な一品です。

    れんこんは皮ごと使って薬効を最大限に取り入れましょう。

    材料(2人分)

    ● れんこん(小)1節(約200g)
    ● 赤とうがらし(輪切り)1/2本分
    ● A
    ・酢大さじ2
    ・しょうゆ大さじ1
    ・ごま油大さじ1
    ・煮切りみりん大さじ1
    ・塩少々

    つくり方

     れんこんは皮つきのまま厚さ2〜3mmの輪切りにする。

    画像: れんこんは皮ごと使う。節目の部分もできるだけきれいに洗って使う

    れんこんは皮ごと使う。節目の部分もできるだけきれいに洗って使う

     熱湯でをさっとゆでてからざるにあげ、水けをよくきる。

     熱湯消毒した保存容器にAを入れ、と赤とうがらしを加えて半日以上おく。

    ※冷蔵庫で10日ほど保存可能。



    〈料理/山田奈美 イラスト/しらいしののこ〉

    山田奈美(やまだ・なみ)
    「東京薬膳研究所」の武鈴子氏に師事。東洋医学や薬膳理論、食養生について学ぶ。神奈川県葉山町のアトリエ「古家1681」にて薬膳の料理教室や発酵食品の教室を開催。季節の食養生を伝える活動を行う。著書に『二十四節気を愉しむ 季節の保存食』(マイナビ出版)、『いつもの食材と調味料で 体が整うごはん』(ナツメ社)、『菌とともに生きる 発酵暮らし』(ともに家の光協会)などがある。



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