(『天然生活』2024年1月号掲載)
スウェーデン人の夫と無理しない片づけ策を構築・模索して
3年ほど前、長野県松本市に転居した桒原さやかさん。
「4歳の娘と3歳の息子がいるため、あっという間に散らかってしまうんです。夫婦どちらかが幼稚園に送っていく間に、もうひとりが片づけるというのが朝のルーティーン。片づいたら仕事開始です」
家や片づけに対する考え方は、スウェーデン人の夫を通して知った、北欧の考え方が参考になっているそう。
「北欧の人は家への思いがとても深く、家=自分を表すものという考えが根づいています。家が整っていることで心も整うというように。我が家は子どもが小さく、物も多くなりがちなのですが、できるだけすっきり見えるように、片づけやすいシステムづくりや無理しなくても続くかたちを夫婦で話しながら模索しています」
桒原さんの「片づけでやめたこと」01
キッチンの見せる収納
かわいい鍋やツールがずらりと並んでいる「見せる収納」のキッチンに憧れますが、作業場所が少なくなることと、あまり使わないものは油などで汚れてしまうのでやめました。
また、夫ができるだけすっきりした空間を好むことも理由のひとつ。
最低限のツール以外は引き出しや扉にしまうことを心がけています。
桒原さんの「片づけでやめたこと」02
引き出しの中の収納までがんばる
目に見えるところはできるだけ整えたいと思っていますが、引き出しの中や棚の中など、パッと見では中まで見えない部分は、箱を使ったり細かく仕分けたりすることはやめました。
引き出しごとにカテゴリーを決め、子どものコップやお弁当箱なども、ひとつの引き出しに放り込むスタイルに。
子どももお手伝いしてくれます。
桒原さんの「片づけでやめたこと」03
洋服類の隠す収納
子どもから大人まで洋服はすべて、ひとつの部屋で管理しています。
カットソーやジャケット、ボトムスもできるだけハンガーにかけて見える化。
Tシャツや靴下、下着などは、中が見える「イケア」のバスケットにポンポン入れるだけで可視化しています。
一目瞭然なので、何をどのくらい持っているかも把握しやすくなりました。
桒原さんの「一度はやめたけれど続けていること」01
居場所が決まっていない物箱の設置
以前は納戸に専用の箱を置いていましたが、箱の中身が増えていくばかり……。
そこで一度やめましたが、あちこちに居場所がない物がたまっていくようになりました。
いまはキッチンのアイランドに、ただ置くようになりました。
目につく場所なのでこまめに居場所をつくったり、定位置を決めたりできるようになりました。
桒原さんの「一度はやめたけれど続けていること」02
メルカリ(フリマサイト)で不要品を手放すこと
忙しいと出品するのが手間になり、やらなくちゃ……と思うのもいやでエイっと捨てるようになりました。
でも、まだ使える物を捨てることが気になり、ある程度まとまったらやるということにしたら気が楽になりました。
もともとカスタマーサービスで働いていたこともあり、自分に向いていると気づけたことも大きいです。
〈イラスト/須山奈津希 構成・文/結城 歩〉
桒原さやか(くわばら・さやか)
「北欧、暮らしの道具店」勤務後、夫とノルウェーに移住。現在は長野県松本市在住。著書に『北欧で見つけた気持ちが軽くなる暮らし』(ワニブックス)。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです