(『天然生活』2024年1月号掲載)
人と比べず、自分は自分と割り切るのもときには大事
「驚くほど衣類が少ないクローゼットを見て感心したことがありますが、自分にも当てはまるかというと別の話」と青木さん。
自分は着替えがたくさん必要だし、天然素材でサイズが合うものは急には見つからないので予備を確保しておきたい、と分析してから肩の荷が下りたそう。
「きっちりやらなきゃと思いがちですが、ときには許す気持ちも大事な気がします」
また、自分のペースを家族に求めないことも心がけているのだとか。
「夫は在宅で仕事をすることが多く書類が散らかりがちですが、突然『片づけて』というのはやめました。『春ごろに仕事関係の棚を片づけたいけど、どう?』『いつごろならできそう?』など、長いスパンで同意のうえ、一緒にやる姿勢が大切だと思っています」
青木さんの「片づけでやめたこと」01
自分の靴下や下着をたたむ
長年、冷えとりをしていることもあり、自分の分の靴下や下着の量が多いんです。
以前はたたんでしまっていましたが、すぐに使うものだし、もっとラフでもいいのかもしれないと思い、乾燥機から出したら靴下などは組にしてプラスチック製のかごに入れ、そこから取るようになりました。
夫の分はたたんでタンスに入れています。
青木さんの「片づけでやめたこと」02
まだ使える物を取っておく
先日、壊れてはいないけれど、いまひとつ使い勝手がよくないヒーターを思い切って粗大ごみに出したら気持ちがすっきりしました。
衣類などの細かな物は「古着deワクチン」や「ワールドギフト」という寄付サイトを使っています。
日頃寄付などあまりできていないことも手伝い、精神的に気持ちよく続けられています。
青木さんの「片づけでやめたこと」03
冷蔵庫の中のトレイ
朝食セットなどをトレイにのせると便利と、雑誌で見てまねしましたが、食品は案外重たくて引き出すのも大変でやめました。
「イワキ」のガラスの保存容器を多用していて、縦長の容器は正面から多くの物が見えて便利です。
「最前列しかない」くらいの気持ちで奥にはすぐ食べるものは置かないようにしています。
青木さんの「片づけでやめたこと」04
ストックを最小限にする
コロナ禍に日用雑貨が手に入りづらい経験をしたこともあり、また、防災の観点からもトイレットペーパー、ティッシュペーパー、ごみ袋などは余分に持つようになりました。
ネットでも探し回ったり、奪い合ったりとなると大変だなと。
ある程度、ほかの物を減らしてでもストックのスペースは確保したいと思っています。
青木さんの「片づけでやめたこと」05
バッグの吊るす収納
以前は布製のエコバッグをクローゼットに吊るして収納していましたが、持ち手の長さが違うこともあり見た目がごちゃごちゃするのが気になり……。
たたんで箱に入れる収納に替えたら、見た目もすっきりして取り出しやすくなり、大満足。
掃除しやすく、中身が見える「無印良品」のファイルボックスと工具箱を使っています。
青木さんの「一度はやめたけれど続けていること」
領収書やDMのすぐやる整理
以前はその日のうちに整理・分類をしていましたが、一時保管場所をつくったらみるみるたまってしまいました。
「領収書なら多くても4~5枚。DMなら1、2通。すぐやらずにいつやるんだ!」と考えを改めました。
以来、要・不要を分けて振り分けられるように。
いまでは机の上にそれらがあるだけで落ち着かなくなってきました。
〈イラスト/須山奈津希 構成・文/結城 歩〉
青木美詠子(あおき・みえこ)
文筆家。整理収納アドバイザー1級の資格も持ち、「冷えとり」に関する知識も深い。『あおきみさんち、家を買う。』(マイナビ出版)など著書多数。https://www.aokimi.com/
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです