(『天然生活』2024年1月号掲載)
変化を受け入れ、適材適所に合った片づけ法を試して
「すっきりしてシンプルに、物が少ない空間は素敵だけれど、暮らしのなかにどうしたって必要な物ってありますよね」と水谷さん。
キッチンリセットを試したけれど長くは続かなかったと話します。
「自分で決めたことってなかなか継続できないもの。そこで私は外的要因に頼っています。一番有効なのは来客。しかも、子どもの友達などではなく、大人であることが重要です。部屋を片づけるために人を呼ぶというのもありかもしれませんね」と笑います。
小学5年生の長女、2年生の長男、保育園年長の次男と3人の子育てをしている水谷さん。
家族の成長に合わせて暮らしも片づけもアップデートしたいとのこと。
「変化を楽しみつつ、トライ&エラーの精神でいろいろ試したいですね」
水谷さんの「片づけでやめたこと」01
毎日のリセット
「毎日のキッチンリセット」が流行っていると知り、キッチンのほか子どものおもちゃやリビングなど、まねしてやってみましたが、プレッシャーを感じて続きませんでした。
多少は散らかっていても不快ではないぐらいの物の量にする、来客に合わせてリセットする、とゆるいルール設定にしたほうがキレイをキープできます。
水谷さんの「片づけでやめたこと」02
ランドリーまわりの床置き
そのまま洗っていいものと、砂を落としてから洗うもの、の2種類に洗濯ものを分けています。
以前はそれぞれかごに入れて床置きしていましたが、脱衣所が狭いため廊下に置くことに……。
それがどうにも邪魔だったので、使わないときはたたむ&壁にかける収納にしたら、すっきりしました。
掃除も楽になり一石二鳥です。
水谷さんの「片づけでやめたこと」03
メルカリ(フリマアプリ)
以前は不用品を売るのによく利用していましたが、自分が不要だと思ったタイミングで手放せない、より高値で売りたいと欲が出てしまう、不要なのに保管場所を取ってしまう……などのストレスを感じて、一切やめました。
手放すときは捨てるかリサイクルショップに持ち込むなど、「すぐに目の前から消える」ことを選んでいます。
水谷さんの「片づけでやめたこと」04
掃除用品の掃除
そもそも掃除すること自体があまり好きではないのに「掃除用品の掃除」に一番ストレスを感じることに気がつきました。
そこで、なるべくケアがラクなものを選ぶようにしています。
掃除機はローラーがない「マキタ」を愛用。
鏡や水まわりをふいたクロスも、洗濯機に入れて乾燥機までかけてOK!ということにしています。
水谷さんの「片づけでやめたこと」05
日用品のまとめ買い
場所を取ることと、いろいろな物を試してみたいという気持ちもあり、日用雑貨のストックは最小限にしています。
新しい物を試したい!と思ったときに、すでにあるストックが足を引っ張ってしまう気がします。
防災用品は例外ですが、日々、自由に取捨選択できるように、あまり大きな単位では買わないようにしています。
水谷さんの「一度はやめたけれど続けていること」
化粧品をそろえること
もともとメイクが好きでいろいろ集めていましたが、10年前から続けて子どもを出産したこともあり、すっかりメイクから離れていました。
最近はひとりでお風呂に入ったり、スキンケアをしたりする時間ができて、またメイクに興味がわいてきました。
40代になったこともあり、年齢に合ったメイク術をアップデートしたいです。
〈イラスト/須山奈津希 構成・文/結城 歩〉
水谷妙子(みずたに・たえこ)
「無印良品」の企画デザインを経て独立。『無印良品ではじめる新しい習慣』(扶桑社刊)を含めて著書3冊、監修本が4冊ある。https://taekomizutani.com/
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです