(『天然生活』2020年1月号掲載)
体を温めるスパイスや生薬がたっぷり
スパイスの香りが特徴の「ジンジャーシロップ」
カフェ「タビラコ」店主で、国際中医薬膳師である高橋佳奈さんに、自家製保存食「ジンジャーシロップ」のつくり方を教えていただきました。
「クローブの香りが特長ですね。ほかにも血や気を増やしてめぐらせ、身体を温める作用のある生薬がたっぷり入っています」と高橋さん。
湯気が立ち上るカップを手のひらで包み、ひと口いただくと、しょうがの辛味とシナモンのさわやかな香り、さらには複雑にからみ合うスパイスの風味が広がります。
「ジンジャーシロップ」のつくり方
カフェで販売するシロップをつくりやすくアレンジ。
しぼったしょうがは料理に余すことなく使います。
材料(つくりやすい分量)
● しょうが | 300g |
● 黒糖 | 130g |
● はちみつ | 100g |
● クコの実 | 15g |
● なつめ | 小6個(約20g) |
● クローブ(ホール) | 3g(約30粒) |
● シナモン(スティック) | 8g(約7cm長さのもの4本) |
● 水 | 350mL |
● レモン汁 | 少々 |
つくり方
1 なつめは種を除き、クコの実とともに水でもどす。やわらかくなったらフードプロセッサーで撹拌する。(なければすり鉢でする)
2 しょうがはフードプロセッサーで撹拌する(なければおろし器ですりおろす)。鍋にしょうが、黒糖、はちみつを入れて30分ほどおく。しょうがの水分が出たら1、クローブ、シナモン、分量の水を加えて中火にかける。沸騰したら弱火にして30~40分煮る。火を止めてレモン汁を加える。
3 2をさらしでこしてクローブとシナモンを除き、ギュッとしぼってシロップとしょうがに分ける。
※冷蔵庫で1カ月ほど保存可能。しぼったしょうがは冷蔵庫で2週間ほど保存可能。
※ホットジンジャーは、カップにシロップを入れ熱湯を注ぐ。濃いめがおすすめ。このときレモン汁を加えるとさっぱりする)
「ジンジャーシロップのしょうが」を使って
「厚揚げのしょうが煮」のつくり方
ほんのり甘味のあるしょうがをたっぷり加えた煮物。
調味は白だしだけ。シンプルながら奥深い味わいです。
材料とつくり方(つくりやすい分量)
厚揚げ1枚は食べやすい大きさに切り、熱湯を回しかけて油抜きする。鍋に厚揚げ、ジンジャーシロップのしぼったしょうが3g、白だし25mL、水200mLを入れて中火にかける。沸いたら弱火にして10分ほど煮る。器に盛り、ゆでた青菜適量を添える。
〈撮影/萬田康文 取材・文/結城 歩〉
高橋佳奈(たかはし・かな)
東京・松陰神社前にあるカフェ店主。電車を眺めながら薬膳を取り入れた食事や飲み物をいただける。インスタグラムは@tabiraco
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです