(『天然生活』2023年12月号)
お茶の時間は、気持ちを切り替えるスイッチに
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
20年間営んだ「カフェロッタ」の幕を下ろしたあとも、執筆や海外買い付け、イベントの開催など、東京と金沢の二拠点でパワフルに活動している桜井かおりさん。
カフェを営んでいたころから、お客さまが店内で過ごす姿を見ながらお茶をするひとときの大切さを感じていたという桜井さん。
当時は、食事をとる余裕もあまりなかったそう。
「朝ごはんしかちゃんと食べる余裕がなく、夜はお酒とおつまみという生活でした。お茶の時間を大切にするようなったのは、金沢にアトリエを持ってからのことです」と話します。
仕事前の一杯は気合いを入れるために。3時は「あとちょっとがんばろう」、5時は「自分へのお疲れさま」と、シーンに合わせてお茶の時間を設けています。
仕事やプライベート、家庭など、異なる環境のなかで即座に気持ちを切り替えるのは簡単ではありませんが、桜井さんにとってお茶の時間がモードを切り替えるスイッチになっているようです。
今年11月に60歳を迎えるのを前に、「定休日のような形で、絶対に仕事をしない日をつくることが大切だと感じるようになりました。これからの10年、これまで以上に楽しみたいですね」と桜井さん。
パワフルな日々を過ごす秘訣が、自分をいたわるお茶の時間なのかもしれません。
心が整う時間
5時は大人のお茶時間。自分に“お疲れさま”を
遅くとも午後6時には仕事を終えることを目標にしている桜井さん。
元々は大のビール好きでしたが、小麦アレルギーが判明してからは自然派ワインやウイスキーを嗜むようになりました。
「5時のお茶の時間は自分への“お疲れさま”って感じかな」
気分を落ち着け身のまわりを片づけながら、ゆっくりオフモードへ切り替えます。
心が整う時間
小腹が空いたら甘酒をチャージ
夕ごはんの前に小腹が空いたときや、あとちょっとがんばりたいというときに桜井さんが飲んでいるのが甘酒です。
アトリエの近所にあり、よく足を運んでいる金沢の老舗酒蔵「福光屋」の甘酒は、やさしい甘味とさらりとしたあと味が特徴。
栄養満点で飲みごたえもあります。桜井さんはしょうがやゆずをトッピングするのが好み。
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<撮影/中乃波木 取材・文/井上奈那>
桜井かおり(さくらい・かおり)
東京・松陰神社前で20年間営んだ「カフェロッタ」を2021年9月末に閉店。現在は東京と金沢に拠点を置き、文筆業や買い付け、イベント開催などを行う。天然生活webにて「桜井かおりの雑記帖」を連載中。著書に『マダム・ロッタとパリ行かない?』(旭屋出版)など。インスタグラム@kaorilotta
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです