(『天然生活』2023年11月号掲載)
本間先生一家の手づくりのお手当て 01
酵素ジュース
「梅やいちごなど、季節の果物を砂糖漬けにして発酵させ、水や炭酸水で割って飲んでいます」
果物1kgに対して粗糖1〜1.1kgを使用。瓶に果物と粗糖を交互に入れ、最後に粗糖を入れたらふたをして常温におく。果物から水分が出てきたら1日2回ほどかき混ぜる。1週間〜10日で完成。
本間先生一家の手づくりのお手当て 02
味噌
味噌は家族全員の健康を支える、とても大切な調味料。
冬に1年分を仕込み、毎日味噌汁に使っている。
蒸した大豆を潰し、米麹と塩を混ぜて樽に詰め、9〜10カ月発酵させる。
「もう10年以上毎年つくっているので、最近はあっという間に完成します。少しずつ“わが家の味”ができてきたような気がします」
本間先生一家の手づくりのお手当て 03
梅干し
毎年初夏になると始める梅干しづくり。
「18%以上の塩分濃度であれば、何年も持ちます」
梅は万能薬だという本間家では、さまざまな場面で活躍中。
「番茶に梅干し1個としょうゆ数滴を入れた梅醬番茶は、不調のときの定番。花粉症や風邪のときにしょっぱい梅干しをふたつ食べると、くしゃみが止まります」
本間先生一家の手づくりのお手当て 04
石けん
「前田京子さんの石けんの本を見ながらつくっています」
材料は苛性ソーダとオリーブオイル、そして精製水のみ。「ハーブや炭パウダーを混ぜてつくることもあります」
本間家では家族全員が体を洗うときに使っている。
「使い心地もいいし、よけいなものが何も入っていないので安心して使えますよ」
本間先生一家の手づくりのお手当て 05
びわの葉酒
やけどや切り傷など、皮膚に疾患があるときはこれを塗る。
寒い時季に採れる肉厚のしっかりしたびわの葉を使う。葉を1cmほどにきざんで、煮沸消毒した瓶に入れ、葉がつかる程度の焼酎(35度)にひたす。数カ月たったら葉を取り出して完成。
「常温で長期保存できます」
本間先生一家の手づくりのお手当て 06
よもぎバーム
子どもの皮膚疾患にはびわの葉酒より刺激がないこちらを使用。
細かく切ったよもぎの生葉を土鍋に入れ、太白ごま油をヒタヒタに注ぐ。弱火で煮出してエキスを抽出し、葉をこしとる。できたよもぎオイル10gとミツロウ2gを湯せんにかけ、溶けたらすぐ容器にうつす。
「虫刺されや湿疹などにも使えますよ」
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〈撮影/山田耕司 取材・文/嶌 陽子〉
本間真二郎(ほんま・しんじろう)
小児科医・微生物学者。2001年より3年間、アメリカにてウイルス学、ワクチン学の研究に携わる。2009年より栃木県那須烏山市で地域医療に従事しながら、自然に沿った暮らしを実践中。著書に『別冊天然生活 本間真二郎さんの病気にならない暮らし方』(扶桑社)など。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです