• 大人世代が抱える「こころとからだ」のお悩みや疑問について、頭痛・漢方専門「らいむらクリニック」の來村昌紀先生が、やさしく回答。今回は、歯ぐきの痩せが気になるという、とりこさんのお悩みにアドバイスをお送りします。

    :歯に食べものが詰まりやすくなってきました。歯ぐきや歯の健康を保つケアはありますか?

    画像1: 歯に食べものが詰まりやすいのは、“歯ぐきの痩せ”が原因? 「歯」と「歯ぐき」ケアにおすすめの生活習慣・漢方|來村先生のこころとからだのお悩み相談室

    歯と歯の間にすき間がある感じ……食後が気になります

    最近、歯に食べものが詰まりやすくなってきました。調べてみると、歯ぐきが下がるというか、痩せてきていることが原因のようで、歯並びが昔より悪くなってきた気がします。

    加齢により仕方がないことなのでしょうか。日常生活で進行を防ぐことは可能ですか?

    (歯医者さんに聞くことかもしれませんが……教えていただけると嬉しいです)

    (とりこさん 50代/主婦)

    :歯ぐきや歯を弱くさせないためには、生活習慣の改善や食べるものが大切です

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    歯のトラブルは全身に影響が。気をつけましょう

    歯の健康は、全身の健康にもつながる

    今回はとりこさんからの最近、歯ぐき(はぐき)が痩せてきて、歯に食べ物が詰まりやすくなってきているというお悩みです。

    まず、歯の役割は「食べる」「話す」「表情をつくる」など多岐に渡り、とても重要です。

    また歯が弱くなると食べ物がうまく咀嚼できなくなり、脳への刺激が減り、脳の老化につながったり、食べ物の消化の負担が増えて胃腸にも影響します。

    また歯槽膿漏や虫歯になるとそこから入った菌が全身を巡り、心筋梗塞脳卒中の原因ともなることから歯の健康を保つ事がとても大切です。

    僕も3カ月に一度はかかりつけの歯科に通院し、歯のお手入れと健診を受けていて、歯ぐきが下がってきているのを指摘されています。

    まずはその大切な歯がぐらぐらしないように支える仕組みなのですが、歯槽骨(骨)と歯ぐきによって歯は支えられています。

    この歯ぐきや骨が弱ってくると歯の支えが弱くなりぐらぐらしてきたり、歯の隙間が増えてスカスカになり、食べ物が詰まりやすくなります。

    歯ぐきや歯を強くするための生活習慣

    歯ぐきや歯、骨を弱くしないためには生活習慣の改善が必要です。歯ぐきの栄養と血流をよくして、歯の環境を清潔に保つことを心がけましょう。

    たとえば、喫煙を控える、適度な歯磨きなど。歯磨きは、あまり強い力で歯磨きをするとかえって歯ぐきを痛めることになります。

    僕も今まで、自分の手で力強く歯を磨いていたため、このことを指摘され、最近では電動歯ブラシを軽く当てる程度にして、歯磨き方法を改善しました。

    それから歯間ブラシやフロスなどを使っての歯ブラシでは磨けない部分のお手入れも大切です。

    それでも自分でメンテナンスが難しい部分は、定期的に歯科医院で歯のお掃除や健診をしてもらうようにしましょう。

    歯・歯ぐきケアにおすすめの食べもの

    歯ぐきのケアによい食べ物としては、ほうれん草ブロッコリー人参などの緑黄色野菜や、味噌などの発酵食品などがあります。それらをバランスよく取ることで免疫力が上がり、歯周病などの感染の確率を下げることができます。

    緑茶に含まれるカテキンにも、抗菌作用や免疫力を上げる効果があるためおすすめです。

    もうひとつは、かみごたえのある食物繊維を多く含む食材です。きのこ海藻類人参牛蒡などの根菜類です。これら食材をしっかり噛むことで食事の際の唾液の分泌が促進されます。

    唾液には食べかすを洗い流す作用や、細菌の働きを阻害する抗菌作用、歯を修復するための再石灰化作用があり、歯周病はもちろん、虫歯の予防にも効果的です。

    トマトオリーブオイルナッツ類には炎症を抑える作用があり、これらの食材もバランスよく取るのがおすすめです。

    歯・歯ぐきケアのために控えたい食べもの

    避けた方がよい食材や生活習慣としては、ファーストフードインスタント食品冷凍食品ばかりに頼ると栄養のバランスが偏るため、免疫力が低下するので注意が必要ですが、たまに利用するのは大丈夫です。

    無理なダイエットによる食事制限も、免疫力が低下するので注意が必要です。

    また歯周病菌が増える菓子パンクッキーチョコレート甘い飲み物など歯に糖分がくっつきやすくなるため控えましょう。

    またこれら食材をとった時には口をゆすいだり、歯磨きなどでプラーク(歯に付着する細菌の塊)ができるのを防ぎましょう。

    辛味の強い食材過度なアルコールも炎症を促進するため、控えたほうがいいでしょう。

    食事以外にも規則正しい睡眠や適度な運動、ストレスを溜めないことも歯や歯ぐきの健康を保つためには重要です。

    歯・歯ぐきケアにおすすめの漢方

    漢方薬では歯槽膿漏などによいものとして排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)があります。これは炎症を抑える漢方薬です。

    僕の患者さんで歯槽膿漏で歯科でインプラントを勧められていた方が、ご家族の介護の関係で歯科に行く時間が取れないため、インプラントを受けるまでのあいだ急場しのぎとして排膿散及湯をお出ししたところ、時間が取れて再度歯科を受診した際に歯槽膿漏が改善しており、インプラントが延期になったという事例がありました。

    また、漢方薬は昔から歯ぐきの治療には使われており、その証拠にドラッグストアなどの歯磨き粉のコーナーに行くと多くの生薬配合の歯磨き粉が売られています。

    今回の記事がとりこさん初め、歯ぐきや歯のトラブルに悩む皆様の少しでも参考になれば幸いです。

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    〈イラスト/コグレチエコ〉

    画像: 歯・歯ぐきケアにおすすめの漢方

    來村昌紀(らいむら・まさき)

    頭痛専門の脳外科医として大学病院に勤務しながら漢方専門医の資格を取得。2014年、千葉県に、「らいむらクリニック」を開設。著書に『頭痛専門医・漢方専門医の脳外科医が書いた頭痛の本』『漢方専門医の脳外科医が書いた漢方の本・入門編』(ともにあかし出版)など。YouTubeチャンネル『らいむらクリニック チャンネル』でも、頭痛や漢方のお話を解説。
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