• 香りや味わいなどの違いから、さまざまな種類が楽しめる紅茶。紅茶専門店「ウーフ」代表の大西泰宏さんに、おいしい紅茶をいただくコツを教わりました。多いときは1日2L以上の紅茶を飲む日もあるという大西さん。気分や食事に合わせた、ある日のお茶時間を拝見します。
    (『天然生活』2022年6月号掲載)

    ウーフ・大西さんのいつもの紅茶時間

    「主役はあくまでも食べ物で、紅茶は脇役です。食事やおやつのおいしさを引き立てる、相乗効果のある組み合わせを見つけられるとうれしいですね。20年間そればかり考えてきました」

    そう語るのは、紅茶専門店ウーフ代表の大西泰宏さんです。3〜7月のテイスティングシーズンは、100種類以上の味を試す日もあるのだとか。

    画像: 好きなおやつにぴったりのおいしい紅茶を選び、いただくのは至福のひと時。「ひとりでもみんなと一緒でも、お茶の時間が大好きです」

    好きなおやつにぴったりのおいしい紅茶を選び、いただくのは至福のひと時。「ひとりでもみんなと一緒でも、お茶の時間が大好きです」

    そんな大西さんにおいしい紅茶をいただくコツを伺うと、まずは基本的な淹れ方をマスターすること。次に好みの茶葉を見つけること。

    「紅茶の味わいの好みは人それぞれです。私は余韻が長く続くお茶が好みです。また、ウーフのお茶は完全に冷めたときは甘い水のように感じられます。味は仕入れる人の嗜好にも左右されるため、お茶をだれから・どの店で買うかという視点をもつと見つかりやすいと思います」

    ある1日の大西さんの紅茶時間

    [朝]アッサム

    アッサムはコクのある上品な味わい。ミルクティーに合う茶葉のひとつ。「CTC製法(茶葉を砕き、裂いて丸める)のものは短時間で抽出でき、忙しい朝にもおすすめ」

    [昼]ダージリン

    甘みと豊かな香りが魅力のダージリンは、中国から伝来した茶葉。「お米にも麺類にも合うので、食事どきによくいただきます」。水出しで、アイスティーにしても。

    [15時のおやつ]ペアリングで

    2日に1回はおやつをいただく大西さん。「茶葉の種類や、ストレートにするかミルクティーにするかなど、おやつにぴったりの紅茶を考えるのは、心が躍りますね」

    [夕]アールグレイ

    仕事がひと段落したときや、晩ごはんに合わせるのは、キームンベースにベルガモットで香りづけしたアールグレイ。「食事にも合いますし、香りでリラックスも」

    [晩]ルイボスティー

    夜はルイボスやハーブティーで、ゆったり。「紅茶に含まれるカフェインには眠気を遠ざける覚醒作用や利尿作用があるので、夜はノンカフェインのお茶にしています」

    3カ月くらいで飲みきれる量で、ダージリンやセイロン、アッサム、アールグレイなど3〜5種類ストックしておくと、食べ物に合わせて選ぶことができます。

    「ガトーショコラにはコクとさわやかな香りのウバのミルクティーとか、食べ物と紅茶には相性のよい仲間がいます。ぜひ好みの組み合わせを見つけて、お茶のある暮らしを楽しんでくださいね」

    朝は気分に合わせてアッサムをアレンジ

    画像: 写真左:オーツ&ソイミルクのミルクティー/中央:紅茶をじっくり味わうストレートティー/右:体が温まるシナモンティー

    写真左:オーツ&ソイミルクのミルクティー/中央:紅茶をじっくり味わうストレートティー/右:体が温まるシナモンティー

    「忙しい朝は、茶葉を増やして濃く淹れて、アレンジしながら飲むのが定番。お湯で割ってストレートティーに、オーツミルクと豆乳を注いでミルクティーなど、いかようにもできるところがいい」

    くだいたシナモンと茶葉で淹れた紅茶は、飲むと元気がでるそう。

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    <撮影/元家健吾 取材・文/長谷川未緒>

    大西泰宏(おおにし・やすひろ)
    紅茶専門店勤務を経て、中国へ留学。帰国後、2002年、紅茶専門店「ウーフ」を創業。納得した茶葉だけをインドやスリランカなどから直輸入し販売。
    https://www.uffu.net/

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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