(『天然生活』2019年11月号掲載)
あるものを工夫していかす
古民家七代・米山永子さんの台所の工夫

生まれ育った築約170年の家を「古民家 七代」と名づけ、味噌づくりや竹細工教室などを主催している米山永子さん。
米山さんにとって、台所は暮らしの中心であり、訪れた人たちと四季の恵みを分かち合う大切な場所です。
開かれた台所だからこそ、「わかりやすく、使いやすく」がモットー。
道具類を細かく分類して収納することで、見た目にも美しくまとまります。
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米山家の台所の間取り図

1 調理台まわり
形が気に入っている伊賀焼の土鍋は並べて窓際に。天日でからりと乾き、いつ使っても気持ちよく。

シンク横の小さなスペースは、水切りかごのほかまな板や包丁などを、種類ごとに取り出しやすくまとめました。

水切りかごは大きさ違いで2つセット
2 ガスレンジ下
ガスレンジ下はフライパン類と油の定位置。大きなボトルの油はこぼれやすく使いすぎるので小分けにしています。

フライパンは重ねず収納。油は小分けして
3 食器棚
たくさんあった器のなかから厳選していまの量に。「サイズがそろっているものを並べると、使いやすく片づいて見えます」

4 引き出し
少し欠けたそろいの器を、引き出しの整理に活用。日本酒の栓などはため込みすぎず、器に入るだけとっておくルールに。

古い茶碗が入っていた木箱を仕切りに。新聞紙を折ってつくった袋は、ごみ捨てからおすそわけまで気軽に使えます。

〈撮影/佐々木健太 取材・文/玉木美企子〉

米山永子(よねやま・えいこ)
築約170年の古民家を生かしながら、「古民家 七代」の屋号で味噌づくりの会や竹細工教室、四季を味わう集いなどを主宰。農家民宿として、宿泊の受け入れも。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
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天然生活2025年5月号では、台所の特集をしています。ぜひあわせてお楽しみいただけましたら幸いです。