(『天然生活』2023年7月号掲載)
ラックで一目瞭然にして、服をほどよく循環させる
さまざまな服が色ごとに美しく並んだ、シンプルな鉄製のラック。
これが、武安輝子さんのクローゼット代わりです。
「いまの家にはクローゼットがないので、ラックを使っています。衣替えの際には秋冬物をここから外して、春夏物をかけるんです」
以前はクローゼットに服をしまっていた武さん。
2年ほど前にいまの住まいに引っ越して以来、ラックを使うようになり、そのよさを実感しているといいます。
武さんの「春夏」のラック

鮮やかな色が多めの春夏のスタイル。色別にかけて把握しやすく。「夏はワンピースを着ることが多いです」
武さんの「秋冬」のラック

黒や濃い色が多めの秋冬のスタイル。コートやパンツなど。「秋冬は黒や濃い色味の服が比較的多いですね」
「クローゼットよりも省スペースになる気がするし、何を持っているかがひと目で把握できるので、服を眠らせずにすみます。それに、このラックに入りきらなくなったら服を整理する、という明確な基準ができたので、以前より服を循環させやすくなりました」
日頃からラックを見て服の見直しをしているものの、衣替えはとりわけそのよい機会。
服を入れ替える過程で、もう着ないものは人に譲って手放します。
「仕事柄、昔は本当にたくさん服を持っていましたが、歳とともに身軽になれたらと思い、最近は少しずつ減らすようにしています。ワンピース、ブラウスなど、ひとつのアイテムにつき各季節10着ずつくらいにしたいと思って。最終的には春夏で10着、秋冬で10着くらいまでに絞るのが理想です」

バッグもたくさん持たず、通年で使えるものを。「使うほどにどんどん肌なじみがよくなっていくんです」
〈撮影/山田耕司 取材・文/嶌 陽子〉
武 安輝子(たけ・あきこ)
ヨーガンレール・ババグーリのプレス。パリで美術史を学び、帰国した後ヨーガンレール社に入社。以来、20年以上にわたりプレスを務める。リノベーションした都内の古いマンションに、家族と、保護犬の「チャイ」と一緒に暮らしている。https://jurgenlehl.jp/
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです