• 気持ちよく目覚め、一日を始めるためのひと工夫。「ミアズブレッド」店主・森田三和さんに「定番の朝の習慣」と「新たな朝の習慣」について聞きました。一軒家へ移り住んだことをきっかけに、20代で好きだった“ピアノ”をもう一度楽しむようになったそう。
    (『天然生活』2024年5月号掲載)

    パンづくりもピアノも一日で一番好きな朝に

    「朝時間が一日のなかで一番好き」という、森田三和さん。

    奈良の人気ベーカリー「ミアズブレッド」を26年にわたって続けてきました。

    お店の営業日は5時起きですが、休日は少しだけゆっくり6時起床。

    光あふれるこの家は、昨年末にできたばかりです。

    画像: 窓から差し込む光を部屋中にめぐらせて朝の光を楽しむ

    窓から差し込む光を部屋中にめぐらせて朝の光を楽しむ

    「結婚、離婚、賃貸住まいを経て、60歳にしてはじめて自分の力で家を建てました。目の前が神社で、春は桜がきれい。ベランダから若草山の山焼きも見えるんですよ。店も家も賃貸だったから、猫と一緒に暮らしていくためにも、これからどうするか、ずっと考えていたんです。歳とともに体力も落ちていくから若いころと同じようにはいかない。いずれ店をだれかにゆだねたとしても、この家があればずっとパンがつくれるし、小さなイベントならここでもできる。いますごくわくわくしています」

    朝はまっさらな気持ちで物事と向き合えるから、休日はめいっぱい朝時間を楽しみます。

    テキパキやりたい家仕事も、英語の勉強も、ピアノを弾くのも午前中。

    台所では同時進行で、パンやスープを仕込みます。

    画像: フライパンで手軽にできるマフィンをスープのおともに

    フライパンで手軽にできるマフィンをスープのおともに

    「もともとデザインの仕事をしていましたが、好きでつくりはじめて、みんなに食べてもらううちにパンが仕事になりました。以前は店のために一生懸命レシピを書きとめていたけど、いまは、ただただ好きでつくっていたころに戻っている感じ。経験値が上がって、感覚でつくれるようになったからかもしれません。スープは季節のものでつくる、食べるスープ。具材に合わせてお鍋の色を選びます。だれにも見せない、自分のためだけの楽しみ。子育て中は余裕がなかったけど、いまはそんな小さなことに幸せを感じています」



    〈撮影/わたなべよしこ 取材・文/宮下亜紀〉

    森田三和(もりた・みわ)
    奈良「ミアズブレッド」店主。1997年にオープンし、現在、ならまちにてベーカリーとカフェを営む。息子が独り立ちし、ともに店に立つ娘、猫2匹と暮らす。フライパンでつくるマフィンのレシピを紹介する『ミアズブレッドのパンとサンドイッチ』(扶桑社)、エッセイ『サンドイッチブルース』(ループ舎)などの著書も。インスタグラム@miasbread

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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