野菜を入れかえるだけで、何通りにも楽しめる「ドライカレー」
神戸から西脇の里山へ移転して4年目を迎える「かもめ食堂」。
旬の野菜をふんだんに使った親しみやすい料理で、多くの人に愛されています。
野菜の産地が近くなったことから、より一層素材の味をいかして、ていねいに、大事に味わいたいとと思いながら料理をするようになったという、店主の船橋律子さん。
本記事では、船橋さんの著書『かもめ食堂 野菜が美味しい季節のおそうざい』より、季節の野菜を味わう「たけのこのドライカレー」のつくり方をご紹介します。
旬の野菜と玉ねぎ&ひき肉を調味料と炒めて仕上げるスパイシーなドライカレーは、共通の材料はそのままに、春はたけのこ、夏はなす、秋はさつまいも、冬は大根など、季節ごとに野菜を入れかえれば、何通りもの味が楽しめます。
たけのこのドライカレーのつくり方

煮込まない手軽さがうれしい炒めカレーで、野菜ごとの歯応えや味わいが楽しめます。
豚肉のコクが広がる濃いめの味とパンチのある辛さがクセになるおいしさ。
材料(2人分)
〈メイン野菜〉 | |
● ゆでたけのこ | 200g |
● うすいえんどう(実) | 50g |
〈共通材料〉 | |
● 豚ひき肉 | 200g |
● 玉ねぎ | 大1/2個(150g) |
● カレー粉 | 大さじ1 |
● しょうが(みじん切り) | 小さじ1 |
●A | |
・ケチャップ | 大さじ3 |
・みそ | 大さじ1 |
・しょうゆ | 小さじ1 |
・塩 | 小さじ1/4 |
・こしょう | 少々 |
● ごはん | 適量 |
つくり方
1 〈野菜の下準備〉
たけのこは5mm厚さのいちょう切りにし、穂先は縦に切る。うすいえんどうは、やわらかくなるまで塩ゆでしておく。玉ねぎは粗みじんに切る。

トントンと、いちょう切りに

5mm幅くらいで端から刻んでいく
2 フライパンにサラダ油大さじ1(分量外)としょうがを入れて弱火で熱する。香りが立ってきたら中火にし、1の玉ねぎとメイン野菜を加えてじっくりと炒める。

しょうがの香りが出るまで待つ

メイン野菜もしっかり火を通す
3 豚肉も入れ、ほぐしながら火が通るまで炒めたら、カレー粉も加えて少し炒め、Aを入れる。

ヘラ先で手早く、細かくほぐす

A を加えて、再び炒める
4 Aがなじむまで炒めたら弱火にし、蓋をして3分煮る。

3分煮たら、ひと混ぜして完成
5 器にごはんとともに盛って、うすいえんどうをちらす。
point
ほうれん草、大根、さつまいもでもおいしくつくれます。煮込まないので、野菜は豚肉を加える
前にしっかり炒めておくこと。短時間で火が通るように、それぞれ切り方を工夫してください。
〈撮影/竹田俊吾(竹田写真館) スタイリング/上良美紀 取材・文/山形恭子 編集/鈴木理恵〉
※ 本記事は『かもめ食堂 野菜が美味しい季節のおそうざい』(誠文堂新光社)からの抜粋です。
* * *
大人気食堂のレシピシリーズ最新作! 献立・お弁当にも大活躍!! 野菜が主役の厳選100レシピ
いつもの食材、いつもの調味料、少ない調理工程なのに、食べたことのない新しい野菜の美味しさに感動する「かもめ食堂」は神戸六甲から兵庫県西脇市の里山へと移転して4年目を迎える今も、“ふつうなのにふつうじゃない”と、多くの人に愛され続けています。
大反響を呼んだ1作目の「お弁当」、2作目の「献立」を経て、3作目となる本書では、里山の暮らしを通して新しく生まれた「おそうざい」レシピを紹介します。
船橋 律子(ふなはし・りつこ)
飲食店の勤務を経て、2008年に神戸元町で「かもめ食堂」をオープン。イートインスタイルで楽しめる野菜たっぷりの「かもめ定食」のほか、季節の野菜やおそうざい、お弁当のテイクアウトを始める。2015年に六甲へ移転し、「お惣菜セット通販」も開始。2021年には、兵庫県西脇市へ移転。自然豊かな環境のもと、旬の野菜の美味しさが味わえる店には、全国からその味を求めて多くの人が集う。著書に『六甲かもめ食堂の野菜が美味しいお弁当』『六甲かもめ食堂 野菜が美味しい季節の献立』(ともに誠文堂新光社)がある。