(『天然生活』2019年12月号掲載)
▼坂井さんの“がんばりすぎない片づけ”記事一覧
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
坂井さんの片づけルール 01
ついでにすませる
坂井さんは、すべて「ついで」に、日常の動作のなかで無理なく家を整えます。
体が自然に動くのは長年の習慣の賜物。
ついでに全部ふき掃除
ふき掃除は決め事をつくらず、気づいたときに。
「きれいにしているつもりでも、棚の上を整えているときにほこりが目についちゃうことがあるんですよね。あれ、と思って、ついでに全部ふいてしまいます」

床に物を残さない
どんなに物を広げても、最後はすべて元に戻し、床やテーブルの上に残さない。
ついでに座布団もテーブルの下へしまって重ねれば、リビングはいつもすっきり、元どおり。

ついでに全部水やり
リビングにはいくつもの観葉植物や生花が。
植木の水やり、花びんの水換えは、決まったルールをつくらず、ひとつ気がついたときに、ついでに全部すませる。

郵便物はとりあえず箱へ
リビングに置きっぱなしになりがちな郵便物。捨てるか残すか、判断に時間がかかるのも原因。
坂井さんは、すぐに捨てるもの以外は専用の箱へ。時間があるときに、ついでにのんびり整理する。

坂井さんの片づけルール 02
指定席を決める
指定席をつくることで物の適量をキープでき、ため込まないので無理に押し込むこともなく、出しっぱなしが防げます。
食器棚には種類別に収納
食器棚には大皿、小皿、茶碗、お椀など種類別に収納。よく使う物は取り出しやすい場所に、あまり使わないものは奥へ。
3年前の建て替え時に決めた指定席が、ほぼそのまま変わらず続いている。

調味料は並びを決める
油、酒、みりん、しょうゆなど、料理に使う調味料は空きびんに移し替え、市販のボトルポアラー ヒンジを付け、すぐ使える状態に。
並びも決まっているので料理もスムーズ。

長ねぎはケースに入れる
冷蔵庫の野菜室に収まりにくい長ねぎは、切ってふた付きの細長いケースに。
「ふたについた水滴で傷むので、キッチンペーパーに包んで。こうしておけば青い部分までしっかり使えます」

空きびんは一定量だけ残す
「調味料を入れたり、孫の工作に使ったり。空きびんはいろいろ用途があります。使い勝手のいいサイズで、ここに入る分だけ残しています」
指定席を決めることで、ため込みすぎも防止。

坂井さんの片づけルール 03
小さな達成感を積み重ねる
すべて片づけきったり、美しく並べた様子に満足したり。
そんな小さな達成感の繰り返しこそ、主婦の仕事の醍醐味。
レジ袋はたたんでサイズ別にしまう
「買い物から帰ったら一番大きなレジ袋にほかのレジ袋を全部ごそっと入れ、夜落ち着いてからテレビを見ながらたたみます。持ち手を整え、縦に三つ折り、さらに三つ折りしてサイズ別に」
ピシッと収まっている様子が気持ちいい。

水切りかごを空にする
娘、息子世帯ととる夕飯は総勢9人。それでも水切りかごがこんなにコンパクト。
「食器も調理器具も、使ったらそのつど洗い、ふいて元の場所に戻すのでこれで十分。最後に水切りかごを空にすることで、達成感を感じるんです」

調味料はそろいの空きびんに入れる
「昔よく飲んでいたインスタントコーヒーの空きびんに塩、砂糖、小麦粉や米粉などを入れています」
そろっていると、見た目にもすっきり。よく使う塩は、さらに小さな容器に移し替え、いつでもパッと使える状態に。

野菜はプラケースに立てて保存する
にんじんなどの野菜はペットボトルを使い、立てて冷蔵庫に。分類ができ、出し入れもしやすく、庫内もすっきり。
ほかにもレタスは買ってきたらすぐに1枚ずつちぎって保存容器に。
細ねぎも小口切りにしてから保存容器に入れて。

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〈撮影/柳原久子 取材・文/前中葉子〉
坂井より子(さかい・よりこ)
神奈川・葉山で娘・息子夫婦と3世帯で暮らす。自宅で料理教室を主宰。料理だけでなく、お話会で若いお母さんたちの支えとなる活動も行う。著書は『暮らしをつむぐ』(技術評論社)ほか。