甘夏みかんのこと

甘夏みかんは3月から6月にかけて旬を迎え、初夏の訪れを告げる果物として親しまれています。甘夏みかんは日本原産の柑橘類で、主に山口県や和歌山県などで栽培されています。果実は大きく、厚い皮とさわやかな酸味、ほのかな甘味が特徴です。ビタミンCやクエン酸が豊富で、疲労回復や美肌効果も期待できます。
生食のほか、砂糖漬けやマーマレード、ジュースなどにも利用され、さっぱりとした味わいが暑い季節にぴったりです。皮の苦みがあるため、料理に使う際は包丁でむくといいでしょう。
夏みかんのむき方
1 果肉ぎりぎりのところで天地を切る。

2 果肉が少し見えるくらいのところに包丁を入れて厚めに皮をむく。

3 ワタは果肉がつぶれないように、包丁を軽く握って滑らせるようにむく。

4 房の皮のぎりぎりのところに包丁を入れて、果肉を取り出す。


5 皮は実がついているので手で絞って果汁をとる。種は取り出す。

甘夏みかんソースで「鶏もも肉の皮パリソテー」のつくり方

余分な脂をていねいに取り除くことで、皮がパリッと仕上がる。
材料(2人分)

● 甘夏みかん | 1個 |
● 鶏もも肉 | 1枚 |
● A | |
・にんにく(すりおろし) | 小さじ1 |
・オリーブオイル | 大さじ1 |
・ナンプラー | 小さじ1 |
・白こしょう | 少々 |
● オリーブオイル | 大さじ2 |
● 白ワイン | 大さじ2 |
● バター | 大さじ2 |
● しょうが(すりおろし) | 小さじ1 |
● ナンプラー | 大さじ1 |
● 白こしょう | 少々 |
つくり方
1 小さめのボウルに、Aを混ぜ合わせる。

2 鶏もも肉は、まな板に広げ、余分な脂をていねいに取り除く。下包丁を入れ、皮に金串などで数か所穴をあける。1を両面によくすり込み、15分ほどおく。




3 フライパンにオリーブオイルを中火で熱し、しっかり温めたら、2の鶏肉の皮を下にして焼く。鉄鍋のふたなどを重石にし、ふたをして強めの中火でよく焼く。皮面に色がついたら、重しを外して裏面も焼く。少し焼いたら、強火にして白ワインを加える。



4 焼き汁だけ器に取り出し、鶏肉の皮がパリッとなるまでよく焼き、取り出す。


5 フライパンに焼き汁を戻し、夏みかんの果肉と果汁、しょうがを加え、味をみてナンプラー、バター、白こしょうを加える。

6 鶏肉は食べやすい大きさに切り、器に盛り、5をたっぷりとかける。

〈料理/松田美智子 撮影/山田 耕司 取材・文/佐藤雅子〉

松田美智子(まつだ・みちこ)
日本料理をベースにした家庭料理の教室を1993年より主宰。鎌倉で育った子ども時代から身近だった保存食づくりを基本に、いまの時代に無理なく楽しめる季節の仕事を提案。著書に『65歳からの食事革命 』(文化出版局) amazonで見る など。
インスタグラム:松田美智子@michiko_matsuda/自在道具@jizai_dougu
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