• 心身を元気にしてくれる植物の力。植物療法士の岡野真弥さんに、植物の力を上手に取り入れて自然治癒力を高める「フィトセラピー」について教えてもらいました。
    (『天然生活』2024年8月号掲載)

    自身の不調から、植物の力を取り入れるように

    自身の不調をきっかけに、植物の力を日常的に取り入れるようになったという岡野真弥さん。

    「会社員時代の激務で不眠症、PMS、アトピーなどさまざまな症状に悩まされました。

    西洋医学の薬で症状が収まっても、またすぐに繰り返すという感じで、精神的にも落ち込む日々が続きました」

    そんなときに目にしたのが「フィトセラピー」という言葉。

    フィトセラピーとは、植物がもつ身を守る成分、フィトケミカルを取り入れ自然治癒力を高めるというもの。

    直感的に「これだ!」と思い、「植物の自然治癒力」を学びながら実践するうち、心身がどんどん回復していくのが実感できました。

    画像: 自身の不調から、植物の力を取り入れるように

    植物のフィトケミカル成分が自然治癒力を高めてくれる

    「動くことのできない植物は、細胞に傷をつける有害物質を中和するフィトケミカル成分を自分でつくり出して、ダメージから自らを守っています。

    抗酸化作用のあるフィトケミカル成分を取り入れることで、私たちも若々しく元気な心と体を保つことができます

    100%植物由来なので、効き目がゆるやかで安心して使えるのも魅力です。

    「症状を治すというより自分の自然治癒力を高めます。

    症状の改善には3カ月〜半年ほどかかりますが、着実に自分が変わっていくのを感じられますよ」

    フィトセラピーで使用するハーブの種類3つ

    1.フレッシュハーブ

    画像: 1.フレッシュハーブ

    生のハーブをそのまま使います。新鮮な香りを楽しめるのが特徴で、料理などに使うのにも適しています。

    2.ドライハーブ

    画像: 2.ドライハーブ

    ハーブを乾燥させて成分を凝縮してあるので抽出しやすく、1年中手に入ります。お茶やポプリなどに手軽に使うことができます。

    3.精油

    画像: 3.精油

    植物から抽出された揮発性の液体で、100%天然由来のものを使います。薄めて使うほか、そのまま香りも楽しむことができます。

    植物のお手当ての注意点

    1.無農薬がおすすめ

    できれば無農薬のものを使用すると安心です。気になる場合は、重曹水に30分ひたし、よく洗いましょう。

    2.精油を皮膚に使う前はパッチテストを

    ごく少量の精油をキャリアオイルで希釈して、肌の柔らかいところに塗り、かゆみや赤みが出ないか半日~1日様子を見ましょう。

    3.効果には個人差があります

    この記事で紹介している分量は、健康な成人を対象としています。子どもや高齢者に使う場合は体調を見極め、分量を減らすなどの調整をしてください。

    4.妊娠中は医師に相談を

    妊娠中、妊娠の可能性がある場合は注意が必要な植物があります。ふだんは問題なく使っているものでも、医師に相談して使用してください。

    次回は、初心者の方でも簡単に始められる植物療法「ハーブティーの淹れ方3つ」をご紹介します。どうぞお楽しみに!

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    〈監修/岡野真弥 イラスト/わたなべみきこ 取材・文/工藤千秋〉

    岡野真弥(おかの・まや)
    植物療法士・ライフコーチ。林真一郎氏に師事し、心身の不調を植物の恵みで改善。セルフラブの大切さを発信。アラン・コーエン氏のアシスタントティーチャー。著書『心と体がととのうフィトセラピー 植物のチカラを暮らしに生かす』(池田書店)。
    インスタグラム:@selflove_maya

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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