(『天然生活』2024年8月号掲載)
生活習慣を変えて、暑さに負けない体づくりを
暑さを難なく乗り切れそうな、すこやかな雰囲気の吉川千明さん。
実は夏が苦手で、5年ほど前に熱中症になったこともあるのだとか。
「エアコンが苦手なので、寝ている間に切れる設定にしていたうえ、前の晩にあまり水を飲んでいなかったんです。朝起きたら体に全く力が入らず、病院に行ったら脱水症状だといわれて。それ以来、部屋を適温に保つことや水分をこまめにとることをいっそう意識するようになりました」

お茶をいれたティーポットを常にそばに置いておき、こまめに水分補給。「常温か温かい状態で飲んでいます」
エアコンをつける時間はどうしても長くなり、しかも一歩外に出れば、刺すような日差しです。
そうした過酷な環境のなかでどう体の不調を防ぐか、吉川さんはさまざまな知恵を絞っています。
「一番大事だと思うのは生活習慣を変えること。私は本来、朝はゆっくり起きるのですが、夏は5時頃から起きて活動し、昼間はなるべく休むように心がけています」

夏の寝具はさらりとした肌触りの麻のブランケットが定番
お茶やハーブを取り入れて、心地よさを大切に
もうひとつ大切にしているのは体を冷やさないこと。
夏は下半身が冷えて上半身がほてりがち。これが元で自律神経が乱れ、不調やイライラにつながるのだといいます。
「だから夜はゆっくりお風呂に入るし、少しでも冷えたなと思ったら腰湯などをするようにしています。冷たいものをとりすぎないことも大事ですね。冷蔵庫でキンキンに冷やした飲み物というのも、本来は自然界にないものでしょう? だから冷蔵庫から出してすぐに飲むのはやめました」

緑茶をティーポットにいれて、こまめに水分補給
日本茶やハーブティーをこまめに飲む、トマトやきゅうりといった旬の野菜を積極的に食べる、清涼感のあるミントの精油を取り入れる、自然素材の服を着る。
吉川さんが実践するのは、できるだけ自然に沿った習慣。
この季節に合った食べ物や飲み物を選ぶのはもちろんのこと、肌触りや香りなど、あらゆる面で体の心地よさを大事にしています。

サングラスは必需品。「目を守れるし、デザイン豊富なので自己表現のツールとしても優秀」
実は吉川さん、八ヶ岳山麓の高原にもうひとつの拠点を構える準備をしているところ。
これからの夏は、自然の中で過ごすのが楽しみだと話します。
「山や高原、湖などに行って遊ぶのは夏ならではの楽しみ。一方で暑いときはなるべく体を休める、そんなふうに過ごしたいですね」

八ヶ岳山麓の高原にもうひとつの拠点を準備中。「自然の中でリラックスしたら、気持ちもポジティブになれそうです」
〈撮影/柳原久子 取材・文/嶌 陽子〉
吉川千明(よしかわ・ちあき)
美容家・オーガニックスペシャリスト・認定メノポーズ(更年期)カウンセラー。自然や植物の力に着目し、オーガニックコスメをはじめ、女性医療や漢方、食などにも精通。近年は更年期ケアの専門家として、女性の健康啓発を行う。スキンケアブランド「Flor」のプロデュースも。https://chiakiyoshikawa.com/
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです