(『天然生活』2024年8月号掲載)
04 緑茶をちょこちょこ飲みで熱冷まし

夏の飲み物は麦茶がポピュラーですが、緑茶のほうが熱を冷ます効果は高いので、熱がこもりやすい人は注目です。のぼせたときに口にすると、スーッと熱が冷めるのを感じられると思います。
ただしカフェインが強く、胃腸にも負担になりやすいので、薄めに出したものを、冷やさずにぬるめや常温で。水分補給は麦茶、熱冷ましには緑茶と使い分けてもいいでしょう。
05 喉の渇きには「甘酸っぱいもの」で

熱中症は「津液(しんえき ※血液以外の、体を潤している体液のこと)」が不足することも原因のひとつ。漢方では「甘酸っぱい味」は津液を生み出すといわれています。
飲んでも飲んでも喉が渇いてしかたがないときは、レモネードや梅ジュース、パイナップルジュースなどを飲んでみましょう。甘酸っぱい味は収斂(しゅうれん)作用もあるので、汗が止まらないときに毛穴を閉じてくれる効果も。
06 夜はしっかり眠って熱中症予防を

東洋医学では、寝不足が続くと「潤い」(血液と津液)も消耗すると考えます。潤いが減れば、熱中症のリスクは高まります。
夏の夜は寝苦しいものですが、汗をかく夏はただでさえ体が消耗するもの。疲れをしっかり取るため、早めに横になり、涼しい早朝に起きるなどして、体内リズムをつくりましょう。そうして自律神経を整えることも、熱中症予防になります。
〈監修/瀬戸佳子(源保堂鍼灸院) 取材・文/田中のり子 イラスト/カトウミナエ〉
瀬戸佳子(せと・よしこ)
国際中医薬膳師、国際中医専門員。東京・青山の「源保堂鍼灸院」併設の薬戸金堂で、漢方相談を行う。雑誌やweb、セミナーの講演などでも幅広く活躍する。著書『お手軽気血ごはん』『季節の不調が必ずラク~になる本』『気血スープ 1週間で胃腸が必ずよみがえる』(すべて文化出版局)が発売中。
https://genpoudou.com/
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです