(『天然生活』2024年8月号掲載)
04 スタミナおかずはこってりよりさっぱり

夏のスタミナ食といえば「うなぎのかば焼き」をイメージする人も多いと思いますが、夏バテしている人には脂が強く、胃もたれしてしまうこともあります。
そんなときは、うなぎより穴子、焼肉よりしゃぶしゃぶというふうに「さっぱりスタミナ食」を選ぶようにしましょう。卵や鶏むね肉、ささ身、ヒレ肉、ローストビーフ、しらすや魚類などもおすすめです。
05 11時から13時はゆっくり過ごす

東洋医学では11時から13時までが夏の臓器「心(しん)」が回復する時間といわれています。逆にこの時間帯に体を酷使すると、「心」へのダメージが強まります。
「心」の役割は、臓器全体を統括し、全身に血をめぐらせる働きです。「心」が疲労すると、倦怠感やどうき、息切れ、めまいといった不調の原因にも。よく休み、外せない用事以外は、外出も極力避けましょう。
06 栄養ドリンクやカフェインに頼らない

疲れがたまっているからといって、元気を出そうと栄養ドリンクやコーヒーなどに安易に頼ってしまえば、枯渇している気力をカラ元気で上げているようなもの。言わば「体力の前借り」で、あとから余計に疲労感が増してしまいます。
甘いもので血糖値を上げるような行為も同様です。気持ちは淡々と、栄養補給はしっかりと。夏の疲れはそんなふうに回復させましょう。
〈監修/瀬戸佳子(源保堂鍼灸院) 取材・文/田中のり子 イラスト/カトウミナエ〉
日々の食から健康になる「薬膳」のある暮らしと、シンプルレシピ集
「薬膳」「漢方」を健康のために積極的に取り入れる人が増えています。薬膳は、季節や体調に合わせて食材を選び、バランスの取れた食生活によって健康を保つ知恵です。旬の野菜は無理なく取れて値段もお値ごろ、そしてその季節に多い不調を改善する力があります。ぜひ日々の食生活や生活習慣に「薬膳」を取り入れて、健やかな体づくりを。ウー・ウェンさん、コウ静子さん、小鮒ちふみさんの薬膳料理のシンプルレシピも収録しています。
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瀬戸佳子(せと・よしこ)
国際中医薬膳師、国際中医専門員。東京・青山の「源保堂鍼灸院」併設の薬戸金堂で、漢方相談を行う。雑誌やweb、セミナーの講演などでも幅広く活躍する。著書『お手軽気血ごはん』『季節の不調が必ずラク~になる本』『気血スープ 1週間で胃腸が必ずよみがえる』(すべて文化出版局)が発売中。
https://genpoudou.com/
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです