• 小柄で肌が敏感だった長女のために洋裁を始めた、手づくり暮らし研究家の美濃羽まゆみさん。手づくり教室をきっかけに、しばらく遠ざかっていた「手縫い」の楽しさをあらためて感じるようになったといいます。今回は、美濃羽さんの著書『「使い切る」ソーイングと暮らし』より、手縫いの道具と小さな布小物の楽しみを紹介します。

    手縫いの楽しみ

    幼いころから馴染みがあったものの、出産後に洋裁を始め、それを仕事にするようになってからというもの、どことなく遠のいていたという手縫い。

    手づくり教室をきっかけにぐっと距離が近くなったそう。

    その後、手縫いを一から学びなおし、道具をそろえ始めたという美濃羽さん。

    ここでは、そんな美濃羽さんのお針箱に詰め込んだ、小さくとも精鋭の相棒たちを、ご覧いただけたらと思います。

    お針箱のこと

    画像: お針箱のこと

    人のお針箱をのぞかせていただくのって、何て楽しいんでしょう! お菓子箱やブリキ缶、子ども時代の家庭科の道具箱を使っている方や、竹のお弁当箱という方も。

    手縫い教室に集まる生徒さんのお針箱はみなさんのお人柄が表れるようで、ずらりと並んでいる様子を眺めているだけでも、なんとも楽しいものです。

    わたしが使っているお針箱は東京のカゴ専門店(現在は松本に移転)カゴアミドリさんで購入させていただいた、長野のやまぶどうで作られた縦横20cmほどのずしりとした蓋つきカゴ。

    やまぶどうは使い込むほどに色とつやが深まっていくので、長年かけて育てるたのしみのある素材だそう。おばあちゃんになってもずっと愛用していきたいなと思います。

    わたしの手縫い道具

    布通りのよい手縫い用の糸

    画像: 上/天然木でできたスプール(糸巻き)が味わい深いフジックスのpiceはほどよい光沢感としなやかさ。下/昔ながらのダルマの家庭糸は木綿の素朴な質感と豊富な色展開が魅力

    上/天然木でできたスプール(糸巻き)が味わい深いフジックスのpiceはほどよい光沢感としなやかさ。下/昔ながらのダルマの家庭糸は木綿の素朴な質感と豊富な色展開が魅力

    手になじむ天然素材の道具たちと折りたためるリッパー

    画像: 右/鋭い刃先を柄の部分に収納できてコンパクトになるリッパーは持ち運びに便利。かゆいところに手が届く、さすがクロバー。中右/木の持ち手が気に入っているクロバーの目打ち。中央/荒物屋さんで見つけたインドの鋳物はさみには手づくりカバーをつけて。中左/ Seeknitの竹尺は10cmで、小さな道具箱にちょうど収まる。左/靴下などのダーニングに使っている石

    右/鋭い刃先を柄の部分に収納できてコンパクトになるリッパーは持ち運びに便利。かゆいところに手が届く、さすがクロバー。中右/木の持ち手が気に入っているクロバーの目打ち。中央/荒物屋さんで見つけたインドの鋳物はさみには手づくりカバーをつけて。中左/ Seeknitの竹尺は10cmで、小さな道具箱にちょうど収まる。左/靴下などのダーニングに使っている石

    手縫いの強い相棒、糸通し

    画像: 布通りがよい手縫い針は、針穴が小さいのが難点。ワンタッチで糸を通せるクロバーのデスクスレダーは、一度使えば手放せない!

    布通りがよい手縫い針は、針穴が小さいのが難点。ワンタッチで糸を通せるクロバーのデスクスレダーは、一度使えば手放せない!

    針を収納するための道具ふたつ

    画像: 針などの持ち運びに便利なニードルブックと、極小の針山(本のなかでレシピを掲載)。ほんの数cmのはぎれを組み合わせて作ったもの。まち針はみすや針の和裁用を愛用

    針などの持ち運びに便利なニードルブックと、極小の針山(本のなかでレシピを掲載)。ほんの数cmのはぎれを組み合わせて作ったもの。まち針はみすや針の和裁用を愛用

    本記事は『「使い切る」ソーイングと暮らし』(著/美濃羽まゆみ・主婦と生活社)からの抜粋です。

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    「使い切る」ソーイングと暮らし(主婦と生活社)

    『「使い切る」ソーイングと暮らし』(著/美濃羽まゆみ・主婦と生活社)

    『「使い切る」ソーイングと暮らし』(著/美濃羽まゆみ・主婦と生活社)

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    京都の町家に住む、手づくり暮らし研究家・美濃羽まゆみさんが提案する「布一枚を使い切る」服づくり。和服の無駄が出ない作りにヒントを得て考えたレシピはどれもおしゃれで実用的。また、小さな端ぎれが出た場合、それを使って作るアイテムも紹介。ソーイング以外では、収納、食材、庭造りなどの暮らしに「使い切る」精神を発揮。みかんの皮や茶殻を使い切るアイデアなどを伝授。



    <撮影/新居明子 編集/鈴木理恵>

    画像2: 帛紗

    美濃羽まゆみ(みのわ・まゆみ)
    1980年京都生まれ京都育ち。手づくり暮らし研究家。2008年からFU-KO basics.としてソーイング作品の製作と販売を行う。築100年の京町家で夫と長女、長男の4人と猫3匹と共に暮らす。「ものを作る。 幸せのかたちを作る」をテーマに、人付き合いも暮らしも循環するようなライフスタイルを提案している。『「めんどう」を楽しむ衣食住のレシピノート』(主婦と生活社)、ソーイング本『FU-KO basics. 着るたびに、うれしい服』(すべて日本ヴォーグ社)、『手ぬぐいでちくちく、暮らしの布小物』(家の光協会)など著書多数。
    ブログ:FU-KOなまいにち。
    インスタグラム:@minowa_mayumi
    YouTube:@FUKOHandmade

    ▼連載「美濃羽まゆみのご機嫌スイッチ」▼



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