• 料理家のワインあけびさんに、おすそわけにぴったりの夏野菜料理「ラタトゥーユ」のつくり方を教えてもらいました。夏の野菜は日ごとに育ち、たっぷりと実るもの。いつもよりちょっと多めに料理して、大切なあの人へ、暑さを乗り切る元気の素を贈りませんか。夏野菜の思い出とおすそわけのコツについてもお聞きしました。
    (『天然生活』2021年9月号掲載)

    「ラタトゥーユ」のつくり方

    調味料は塩と黒こしょうだけ。「塩で水出し」のひと手間で、野菜の味がぐっと引き立ちます。

    画像: 「ラタトゥーユ」のつくり方

    材料(つくりやすい分量)

    ● ズッキーニ2本
    ● なす3本
    ● にんにく1片
    ● 玉ねぎ中1個
    ● パプリカ1と1/2個
    ● トマト大1個
    ● エクストラバージンオリーブオイル30mL
    ● 塩小さじ2/3
    ● タイム(ドライ)小さじ1
    ● 粗挽き黒こしょう少々

    つくり方

     ズッキーニは厚さ7mm程度の輪切りにする。なすは縦半分にしてから厚さ1cmの半月切りにする。パプリカは種とへたを取って、縦1cm幅に切る。トマトは湯むきして、薄いくし形切りにする。にんにくと玉ねぎは、みじん切りにする。

     ズッキーニとなすは、それぞれ塩小さじ1/2(分量外)を振りかけ、15分ほど置いて水分を出し、キッチンペーパーで水けをふきとる。

     鍋にオリーブオイルの半量を入れて熱し、なすを入れて炒める。

     なすが油を吸って緑がかってきたら、ズッキーニを入れてさっと炒め合わせ、一度ボウルに取る。

     残りのオイルをの鍋に入れ、にんにく、玉ねぎを炒める。香りが立ってきたらパプリカを入れて軽く炒める。

     の鍋に戻し、トマト、タイムを加え、塩、黒こしょうをふり全体を混ぜる。ふたをして強めの弱火で20分ほど煮込んで火を止める。粗熱を取り、容器に移す。

    保存期間:冷蔵庫で5日間ほど

    画像: パンにのせて前菜にしたり、目玉焼きや肉野菜に添えても。 煮込みすぎないジューシーさがうれしい、夏にぴったりの料理

    パンにのせて前菜にしたり、目玉焼きや肉野菜に添えても。
    煮込みすぎないジューシーさがうれしい、夏にぴったりの料理

    ワインあけびさんから、夏野菜料理の「おすそわけ」

    暑い暑い季節の到来とともに、旬を迎える夏野菜。店先のトマトやなすも、なんだかいつもより輝いて目に飛び込んでくるようです。

    長野の村で育ち、イタリアの田舎町での暮らしも経験してきたワインあけびさんにとって、夏といえば「野菜の力がみなぎり、味ののった弾けるようなとれたてを料理できる。心躍る季節です」

    せっかくなら、野菜たっぷりのおすそわけ料理で季節のごあいさつを。そんな想いで、ヨーロッパでの暮らしのなかで繰り返しつくってきた定番メニューを用意しました。

    とくにイタリアでの夏野菜との出合いは、料理の概念を変えるほど鮮烈だったとワインさん。

    「強い日差しと乾燥のおかげでしょうか、味の濃さと、まるで肉のように実がしっかりと詰まった食感の強さに驚かされたんです」

    たとえば塩とオリーブオイルに、香り付けのにんにくとバジルだけのトマトサラダの魅力に気づいたのも、イタリアでの夏のこと。

    「それと欠かせないのが赤パプリカのロースト。イタリアのレストランでは七変化といいたいくらい、いろいろな食材との組み合わせで提供されていました」

    届ける際は保冷バッグにしっかり保冷剤を詰めて。

    温度変化をできるだけ少なくすると、味を損なわずおすそわけできますね」



    〈料理/ワインあけび 撮影/在本彌生 スタイリング/久保原惠理 取材・文/玉木美企子〉

    ワインあけび(わいん・あけび)
    料理家。長野県に生まれ育つ。フランスとイタリアのレストランで働きながら料理経験を重ね、2019年より日本でケータリングや料理教室等の活動を開始。2020年に鎌倉にアトリエを構え、オンラインストア「zoe」で世界各地のオーガニック煮込みとスープの販売を行う。
    https://zoewein.stores.jp/

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



    This article is a sponsored article by
    ''.