はぎれのパッチワークが義母の手でかわいいバッグに
「一時期、小花柄の布でパンツを縫うことにはまっていました。
そのときに出てしまったはぎれがたくさん手元にあり、とくに何をつくるかを考えずにパッチワークをしていたんです」
育児で忙しかったこともあり、縫い合わせた状態のまま放置していたそう。


「そのことを、ふと山形の義母に話したら、『そのパッチワークを送って』といってもらって、気づいたらこんなにかわいいバッグができあがっていました」

「手芸のセンスやアイデアが素晴らしい」という義母とは、よくコミュニケーションをとっていて、このバッグの仕上がりにも感動したそう。
「バッグインバッグとして使っています」と滝口さん。

手を動かす時間は、心落ち着くひととき
滝口さんは、手を動かす時間を「自分のなかの小さな達成感や、ほかの誰かに採点されないものづくりを楽しむひととき」と位置づけています。
「昔からひとりで過ごす時間が好きなタイプでしたが、年齢を重ねたいま、さらにその時間が自分にとってどれだけ重要なものかを感じています。
縫いものや刺しゅうをしていると心が落ち着きます。
手づくりの時間に、支えられているところは大きいです」
〈撮影/中垣美沙 取材・文/飯作紫乃〉
滝口和代(たきぐち・かずよ)
アパレルブランド「nest Robe」や「fofofofa」などに携わりながら、フリーランスとしてさまざまなブランドのPRやディレクションを務める。2025年6月に発売された『作りたくなる服』(ブティック社)では26点のデザインを紹介。SNSで自身のライフスタイルを発信するなど幅広く活躍している。インスタグラム:@takiguchi_kazuyo
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天然生活2025年10月号では「夜の手仕事の楽しみ」の記事で滝口和代さんを取材しました。
1日の終わりに手を動かし、自分らしさを保つ。
刺しゅうや常備菜づくりなど、滝口さんの心豊かな夜時間をご紹介しています。
ぜひあわせてお楽しみいただけましたら幸いです。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです