(『天然生活』2024年10月号掲載)
新米をおいしく、楽しく
新米は、水分を多く含んでいてしっとりと粘りがあり、風味や香りがよい、この時季ならではの味わいです。
そんなごはんに合わせるおかずといったら「やっぱり、濃い目の味付けの甘辛い味が合いますよね」と、飛田さん。今回ご紹介するおかずも、甘辛味がずらりと並びます。

炊き上がったごはんをおひつに移す飛田さん。「ごはんをおひつに移しておくと、湿度の調節をしてくれるので、おいしさが長持ちします」
「どれも、うちの食卓に順番にあがるくらい、定番のおかずですね」
薬味のたらこあえは、きざんだ薬味とたくあんを、たらこであえるだけの簡単レシピながら、ごはんが止まらないおかずです。
「たらこを入れる前の、薬味とたくあんを混ぜた状態で2~3日冷蔵保存ができるので、食べたい分量を直前にあえてもいいですね。お酒のおつまみにもいいですよ」

愛用の土鍋でごはんを炊く。炊き上がりにふたを開ける瞬間は、至福の時
新米の楽しみ方をお聞きすると、「お米のおいしさを味わいたいので、土鍋で真っ白なごはんを炊いておかずと合わせていただきます。お米は、長野に住む母の友人がつくるお米をお取り寄せしています」

湘南T-SITEで数年前に販売されていた3合用のおひつを愛用中
新米に合う甘辛味のおかずは、どれもが茶色い顔ぶれ。しかしながらこの素朴さこそが、最高のごはんのおかずの証です。
「甘酢肉団子」のつくり方

鶏ももひき肉を使用してジューシーに。練り込んだ玉ねぎの甘味が◎。
甘酸っぱいあんをからめてどうぞ。お弁当のおかずにもぴったりです。
材料(2〜3人分)
● A | |
・鶏ももひき肉 | 300g |
・玉ねぎ(みじん切り) | 1/2個(80g) |
・塩 | 小さじ1/2 |
・片栗粉 | 大さじ1 |
● 揚げ油 | 適量 |
● B | |
・しょうゆ | 大さじ1 |
・砂糖、酢 | 各大さじ4 |
・片栗粉 | 大さじ1 |
・水 | 100mL |
つくり方
1 ボウルにAを入れよく混ぜ合わせ、ひと口大に分けて丸める。
2 鍋に揚げ油を入れて熱し、1をこんがりするまで3~4分揚げ、油をきりおいておく。
3 Bを小鍋に入れ、弱めの中火にかけ木べらで混ぜる。とろみがついたら火を止める。
4 3に2を入れ混ぜ合わせたら、再び弱めの中火にかけさっと混ぜ合わせ、器に盛る。
「薬味のたらこあえ」のつくり方
青じそやみょうが、細ねぎなどの薬味にたらこをあえるだけ。
ごはんにたっぷりのせていただきます。酒の肴にもおすすめ。
材料(2人分)
● たらこ(皮を除く) | 30g |
● たくあん(粗みじん切り) | 20g |
● A | |
・青じそ(せん切り) | 5枚 |
・みょうが(縦半分を横に薄切り) | 1個 |
・しょうが(2cm長さのせん切り) | 15g |
・細ねぎ(小口切り) | 3本 |
つくり方
1 Aを水にさらし、水けをしっかり切る。
2 1にたくあんを入れ、野菜がしんなりするまで混ぜ合わせる。
3 食べる直前に、2にたらこを加えてあえる。
※たらこを入れる前の状態で、2~3日の冷蔵保存が可能。
<料理/飛田和緒 撮影/川村 隆 スタイリング/久保原惠理>
飛田和緒(ひだ・かずを)
神奈川県の海辺の町に暮らす。娘が大学進学のため独立し、夫とふたり暮らしに。気負わずつくれるレシピが人気。著書に『おいしい朝の記憶』『くりかえし料理』(ともに扶桑社)など。インスタグラム@hida_kazuo
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです