1日10分だけでも“ひとり会議”をする
人の話を聞くのも大事ですが、もっと重要なのは、自分の心の声を聞くことです。
人と一緒にいるときは、無意識に相手やその状況に合わせて動いているもの。
いつもキョロキョロまわりを気にしていると、気疲れして、自分を見失ってしまう......。
だから、できれば1日1回、だれにも邪魔されない場所と時間をもって、「ほんとうのところ、どうしたいの?」「どこに行きたいの?」「なにが引っかかる?」と、自分の本音を確認する“ひとり会議”をする必要があるのです。
そんな“自分軸”があってこそ、必要な人に巡り会えたり、応援してもらえたりするのですから。
私は朝のルーティンのなかで“ひとり会議”の時間を10分、もつようにしています。会議のやり方は簡単。書きやすいペンとノート(スケジュール帳、A4用紙などなんでもOK)を用意して、頭に浮かんだことをすらすらと書くのです。
「今日は気持ちの余裕がなくて、なにも考えられない」と書いてもOK。
言語化した途端、無意識は自分をよりよい方向に導こうと動き始めます。
これは“ジャーナリング”といって、①自分の感情を吐き出して、心を整える ②自分を客観的に眺めて、自分を知る ③集中力、判断力が高まり、冷静に問題を解決する ④イメージした夢や目標に近づく......などの効果があるとされます。
書いているうちに「それはいま考えなくてもいい」「これに集中しよう」と思考が整理されてきます。
“書く瞑想”といわれるだけあって、たった10分なのに、頭がクリアになって、前向きな気持ちを取り戻す絶大な効果があるのです。
私はモヤモヤしているときに、だれにも言えない思いを書き殴ったり、「今日の優先順位は?」「この仕事を期限内に終わらせるには?」「夏休みはなにをする?」などテーマを決めて箇条書きにしたりします。
ひとり会議でいま自分が感じていること、考えていることを理解することは、自分のご機嫌をとるためのベースなのです。
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めんどくさがり おおざっぱでも
ちょっとのアイデアで充実して、ラクに生きられる
仕事、家事、趣味、人づき合い......とにかくあわただしい毎日。
だからこそ一度、なにを大切にするかを立ち止まって考えた。
それから“無理せず”に“楽しい”“ラクちん”って思えることを優先するようになった。
すると、「いい暮らしをしてますね」「いつも充実してそう」って言われることが増えて。
思いがけず、心も体も、暮らしも豊かになっているのかもって。
そこで見つけた少しだけずるい暮らしの知恵が、あなたのヒントになれば嬉しい。
(本書 帯コメントより)
「いそがしいのに豊かな人のずるい習慣」ラインナップ一例
・ゲストに料理してもらうという“おもてなし”?
・我が家のゲストブックを作る
・朝日と夕日に感謝の「儀」
・“いまの自分”を導いてくれる、ずる瞑想
・卓球教室という大人のエンタメ習い事
・「二十四節気 七十二候」で季節の気配を味わう
・食材や食品を作っている人から買ってみる
・シンプルらくちんで映える、ほったらかし料理
・テレビよりプロジェクターで10倍感動する
・スケジュールは、まず「遊びの予定」から入れる
・友人を訪ねるひとり旅
などなど掲載
<著者/有川真由美>
有川真由美(ありかわ・まゆみ)
作家、写真家。鹿児島県姶良市出身。台湾国立高雄第一科技大学応用日本語学科修士課程修了。化粧品会社事務、塾講師、衣料品店店長、着物着付け講師、ブライダルコーディネーター、フリー情報誌編集者など、多くの職業経験を生かして、働く女性のアドバイザー的存在として書籍や雑誌などで執筆。約50カ国を旅し、旅エッセイも手がける。著書は『いつも機嫌がいい人の小さな習慣 仕事も人間関係もうまくいく88のヒント』(毎日新聞出版)、『一緒にいると楽しい人、疲れる人』(PHP 研究所)『「気にしない」女はすべてうまくいく』(秀和システム)など多数ある。