• 手づくり絵本のいいところは、好きに、自由につくれること。日々の小さな出来事から紡がれた、町田家の絵本の一部を紹介します。今回は「おかあさんのたん生日」。中学生と小学生の兄妹が力を合わせてごはんをつくったときの思い出から生まれた物語です。
    (『天然生活』2024年9月号掲載)

    家族の大切な思い出を切り取った「手づくり絵本」

    ささやかな日常のひとこまから物語の種を見つけては、絵本を手づくりしてきた町田さん家族。母・万里子さんが中心となり、1970年代より現在まで約90冊の絵本を生み出しています。

    本記事では、息子の穂高さんと、娘のはる香さんが描いた合作絵本「おかあさんのたん生日」の一部をご紹介します。

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    ▼町田さん家族のお話はこちら

    兄と妹からのうれしい贈り物
    『おかあさんのたん生日』

    画像: 作/町田穂高 絵/町田はる香

    作/町田穂高 絵/町田はる香

    万里子さんからのリクエストで、中学生の穂高さんと小学生のはる香さんが、夕ごはんをつくることに。自分のつくれる卵料理からメニューを出して食べたいものを選んでもらうというレストランスタイルだ。その始終をまとめたこの絵本も、兄妹の合作。

    画像: 兄と妹からのうれしい贈り物 『おかあさんのたん生日』

    お父さんも 手伝ってくれて やっと 夕食が できました。

    「いただきまーす」

    みんな おなか ペコペコなので 「おいしい、おいしい」といってくれました。

    お母さんは、「野菜サラダすごくおいしい。ほたか このドレッシングの作り方を おしえてね。もう1回作ってね」と言ったので とても うれしく 思いました。

    お母さんが、「ああ 今日は 楽だった。作ってもらうと おいしく 感じるねえ。

    お母さん幸せー。毎日 こうだと いいのになあ」といったので、 

    ぼくは「はるか にげろ!」と トイレに はしって いきました。

    「台所へきちゃダメだからね」と、万里子さんの誕生日を祝うために奮闘する様子が、のびのびとした絵と素直な言葉で描かれる。目玉焼きの黄身がくずれてしまったり、のぞきにきた万里子さんを追い返したり。最後は花を買って帰宅した弘さんも加わり、幸せな食卓が完成。

    Copyright © MARIKO MACHIDA ※本記事の無断転載、使用を禁じます


    〈撮影/星 亘 構成・文/石川理恵〉

    まちだファミリー 
    母・万里子さんは元小学校教師。長男の穂高さん、長女のはる香さんの育児中は専業主婦になり、手づくり絵本を通じて地域活動に励んだのち、教師に仕事復帰。現在は病気療養中。父・弘さんは元高校教師(化学)。2016年より「ヒロシとマリコの手づくり絵本展」を開催し、縁のある場所を巡回。インスタグラム: @mahiro_publishing

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです

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    万里子さんと弘さんの手づくり絵本展が開催!
    会場では手づくり絵本を手に取ってご覧いただけます。
    家族の思い出がつまった、世界に1冊の絵本の魅力をお楽しみください。

    「ヒロシとマリコの手づくり絵本展 in Toshima city at 豊島区立熊谷守一美術館」

    ● 開催日時:2025年10月28日(火)〜11月2日(日)
    10時30分〜17時30分(最終入場17時まで)
    ※最終日は16時閉場

    ● 観覧料:無料(常設展示は有料)

    ● 会場:豊島区立熊谷守一美術館3階ギャラリー
    https://kumagai-morikazu.jp/

    詳しくはこちらから
    https://kumagai-morikazu.jp/exhibition/rJfQ56fk

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    ▼まちだファミリーの絵本を公開中!



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