• おいしさと保存性を持ち合わせ、体を整えてくれる発酵食。味や香りが毎日少しずつ変化するのも楽しみのひとつと、白崎茶会・白崎裕子さんは話します。今回は、白崎さんが昔からの知恵を大切に、ぐっと簡単においしくつくれるようにと考案した発酵レシピのなかから「イカの塩辛」のつくり方を教わります。

    発酵を調節して自分好みの味に
    かんたん「イカの塩辛」のつくり方

    私に料理の素晴らしさを教えてくれた人の得意料理が塩辛だったんです。

    だから塩辛は私にとって発酵ごはんの原点のようなもの。

    教えてもらったことを基本にして、何通りも試していまのレシピにたどり着きました。

    新鮮なスルメイカを手に入れたら、その日じゅうにつくり始めて。

    発酵が進むほどに味わい深くなりますよ。

    画像: 発酵を調節して自分好みの味に かんたん「イカの塩辛」のつくり方

    *保存の目安:冷凍で1か月/解凍後冷蔵で約1週間

    材料(つくりやすい分量)
    ※今回は「赤作り」の材料とつくり方を紹介

    ● スルメイカ(刺身用)1杯
    ● 塩適量
    ● たかのつめ(輪切り)適量
    ● ゆず皮(千切り)適量

    つくり方

     イカの胴体に手を入れて肝とつながっている部分をはずし、真っ直ぐに引き抜く。

    画像1: つくり方

     肝は余分なところを切り落とし、墨袋をそっとはずす。つぶさないように注意。

    画像2: つくり方

     エンペラ、ゲソを切り分ける。身は開いて軟骨などをとってよく洗い、水気を切る。

    画像3: つくり方

    memo
    ゲソは吸盤をこそげとり、炒めものなど他の料理に使っても。

     肝を容器に入れ、かくれるくらいたっぷりの塩を振り、冷蔵室でひと晩寝かせる。

    画像4: つくり方

     身とエンペラに塩少々を振ってキッチンペーパーで包み、冷蔵室でひと晩寝かせる。

    画像5: つくり方

     肝をヘラで絞り出し、かき混ぜる。

    画像6: つくり方

     に細切りにしたイカを加え、残りの材料を加えて混ぜる。発酵を進める場合は数日冷蔵室に置き、毎日かき混ぜる。好みの発酵状態になったら、冷凍室に入れて48時間以上冷凍する(冷凍すると安心)。食べるときは冷蔵室に移し、解凍する。

    画像7: つくり方

    〈自然発酵のレシピについて〉
    ・気温や湿度の影響を受けやすく、好みの発酵になるまで混ぜるなどの工程があるため、とくに夏場の気温に注意しながら発酵の具合を確かめてください。

    ・塩は、雑菌を抑えて乳酸菌の活動を助けるなど、味つけだけではない大切な役割をになっています。

    〈撮影/青木和義 スタイリング/中里真理子〉

    ※本記事は『白崎茶会の発酵ごはん 体がよろこぶおかずと自家製調味料』(マガジンハウス)からの抜粋です。

    『白崎茶会の発酵ごはん 体がよろこぶおかずと自家製調味料』(白崎裕子・著/マガジンハウス・刊)

    画像: かんたん「イカの塩辛」のつくり方。発酵日数を調節して“自分好み”の味わいに/白崎茶会・白崎裕子さんの体よろこぶ発酵ごはん

    amazonで見る

    ◆おいしくて体がよろこぶ、白崎茶会の「発酵ごはん」のレシピ本◆

    野菜に塩を振れば「漬け物」になってくれる“自然発酵”の力。

    味噌、塩麹、甘酒など、ごはんをおいしくしてくれる“発酵食材”の力。

    私たちの体を整えてくれるという点でも「発酵というのは、ほんとうに親切」だと、白崎茶会・白崎裕子さんは話します。

    本書は、いまの台所で簡単においしくでき、日々の食事に取り入れやすい「発酵食」のレシピ本。

    春夏秋冬の体をサポートする発酵ごはんや自家製発酵調味料のつくり方など、料理をする人の冒険心をくすぐる1冊です。

    【目次】
    ● Part1 秋冬の発酵ごはん
    発酵チヂミと発酵だれ/発酵水餃子/かんたん塩辛4種/塩麹おでん など
    ● Part2 春夏の発酵ごはん
    発酵野菜/発酵スープカレー/かんたん水キムチ/塩ピクルス など
    ● Part3 食事パンとピザ
    乳清でつくるライ麦パン/塩麹フォカッチャ/塩麹チーズのピザ など
    ●Column
    ・自家製の発酵調味料でいつでも安心のおいしさを
    ・「水切り豆乳ヨーグルト」の基本のつくり方を覚えよう


    白崎裕子(しらさき・ひろこ)

    画像8: つくり方

    自然食品店「陰陽洞」(神奈川県・逗子)が主宰する料理教室の講師を経て、葉山町の海辺の古民家でオーガニック料理教室「白崎茶会」を始める。予約のとれない料理教室として知られ、全国から参加者多数。現在はオンラインレッスン「白崎茶会のレシピ研究室」を開催。著書『白崎茶会のあたらしいおやつ』『へたおやつ』(ともにマガジンハウス)は、2年連続で料理レシピ本大賞・お菓子部門の大賞を受賞。



    This article is a sponsored article by
    ''.