• おいしさと保存性を持ち合わせ、体を整えてくれる発酵食。味や香りが毎日少しずつ変化するのも楽しみのひとつと、白崎茶会・白崎裕子さんは話します。今回は、白崎さんが昔からの知恵を大切に、ぐっと簡単においしくつくれるようにと考案した発酵レシピのなかから「白菜漬け」のつくり方を教わります。

    冬には何度でも漬けたくなる
    「白菜漬け」のつくり方

    栗や里芋のおこわを蒸すと、「白菜漬け、出して~」と家族の誰かが言い出します。

    幼いころから私がずっと食べつづけ、つくりつづけてきた白菜漬け。

    誰が漬けても失敗しない、長もちする二度漬けの方法を紹介します。

    漬けたばかりはあっさりサラダ感覚で、時間がたって酸味が出たら、お鍋や炒めものに加えてもおいしいです。

    白菜を干すスペースがない方は、室内の窓ごしの日差しで干しましょう。

    「こんなにおいしかった?」と、感動まちがいなしの味です。

    画像: 冬には何度でも漬けたくなる 「白菜漬け」のつくり方

    *保存の目安:冷蔵で約2週間

    材料(白菜1株分)

    ● 白菜1株(2kgくらい)
    ● 塩白菜の重量の3%(60gくらい)
    ● ゆず皮の細切り1個分
    ● たかのつめ2~3本
    ● きざみ昆布10g

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    保存容器は直径22cm~24cmが漬けやすい。

    つくり方

    STEP1 白菜を干す

     包丁を根元だけに入れ、手でゆっくりと4つ割りにする。

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    こうすると葉が落ちることがなく、断面が茶色くならない。

     よく晴れた日に、2時間~半日くらい干す。

    画像1: つくり方

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    時間がなければ、軽く乾かすくらいか、室内干しでも大丈夫。

    STEP2 下漬けをする

     白菜1/4株に対し、それぞれ塩を1/6量ほどすり込む。茎には多めに、葉には少なめにすり込むとよい。

    画像2: つくり方

     保存容器の底に塩を1/6量ほど振り、の向きを互い違いになるように入れる。同様にもう1段重ね、外葉で蓋をして、上にも残りの塩(1/6量)を振る。1カップの水を加える。

    画像3: つくり方

     落とし蓋などをして、白菜の重量の2倍くらいの重し(ペットボトルなどでもよい)をする。

    画像4: つくり方

     水分が白菜の上まで上がってきたのを確認し、2日ほど置く。

    画像5: つくり方

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    水分がなかなか上がらないときは、一度重しを外して、隙間がないように詰め直し、重しを重くする。できるだけ早く、3日以内には水が上がるようにする。

    STEP3 本漬けをする

     白菜の水気を切って、重さを量る。

    画像6: つくり方

     容器に詰め直す。ゆず皮、きざみ昆布、たかのつめ、塩(白菜の重量の0.5%・分量外)を加え、重ねる。

    画像7: つくり方

     外葉をのせ、2倍の重しをする。

    画像8: つくり方

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    翌日から食べられる。長くもたせたいときはポリ袋に入れて冷蔵室で保存。時間がたつと、だんだん酸っぱくなる。

    〈撮影/青木和義 スタイリング/中里真理子〉

    ※本記事は『白崎茶会の発酵ごはん 体がよろこぶおかずと自家製調味料』(マガジンハウス)からの抜粋です。

    『白崎茶会の発酵ごはん 体がよろこぶおかずと自家製調味料』(白崎裕子・著/マガジンハウス・刊)

    画像: 誰が漬けても失敗しない「白菜漬け」のつくり方。干し方、下漬けと本漬けをていねいに解説/白崎茶会・白崎裕子さんの体よろこぶ発酵ごはん

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    ◆おいしくて体がよろこぶ、白崎茶会の「発酵ごはん」のレシピ本◆

    野菜に塩を振れば「漬け物」になってくれる“自然発酵”の力。

    味噌、塩麹、甘酒など、ごはんをおいしくしてくれる“発酵食材”の力。

    私たちの体を整えてくれるという点でも「発酵というのは、ほんとうに親切」だと、白崎茶会・白崎裕子さんは話します。

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    春夏秋冬の体をサポートする発酵ごはんや自家製発酵調味料のつくり方など、料理をする人の冒険心をくすぐる1冊です。

    【目次】
    ● Part1 秋冬の発酵ごはん
    発酵チヂミと発酵だれ/発酵水餃子/かんたん塩辛4種/塩麹おでん など
    ● Part2 春夏の発酵ごはん
    発酵野菜/発酵スープカレー/かんたん水キムチ/塩ピクルス など
    ● Part3 食事パンとピザ
    乳清でつくるライ麦パン/塩麹フォカッチャ/塩麹チーズのピザ など
    ●Column
    ・自家製の発酵調味料でいつでも安心のおいしさを
    ・「水切り豆乳ヨーグルト」の基本のつくり方を覚えよう


    白崎裕子(しらさき・ひろこ)

    画像9: つくり方

    自然食品店「陰陽洞」(神奈川県・逗子)が主宰する料理教室の講師を経て、葉山町の海辺の古民家でオーガニック料理教室「白崎茶会」を始める。予約のとれない料理教室として知られ、全国から参加者多数。現在はオンラインレッスン「白崎茶会のレシピ研究室」を開催。著書『白崎茶会のあたらしいおやつ』『へたおやつ』(ともにマガジンハウス)は、2年連続で料理レシピ本大賞・お菓子部門の大賞を受賞。



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