• 東京・松陰神社前にあったカフェ「カフェロッタ」は、2021年9月、20年の歴史に幕を閉じました。「カフェロッタ」店主で、現在は文筆家や講師として活躍中の桜井かおりさんは、どんなときでも“楽しみ”を見つけるのが得意です。さて、今日はどんな“楽しみ”が見つかるでしょうか。今回は孫ができて思ったことについて。

    かわいい孫ができて気づいたこと

    わたしには1歳4ヶ月の“まごまご”がいます。

    長男家族は現在神戸で暮らしています。パリにしょっちゅう行っているわたしが言うのもなんですが、神戸って東京から近いようで遠くて…。まだ5回ぐらいしかまごまごに会えていないんじゃないかしら?

    先日、神戸での仕事の後に一泊して長男家族と食事をしたり、おもちゃ(ばぁば奮発してトミカ3台も買ってあげたわ)を買いに行ったり一緒に過ごしました。

    が、こんな短時間じゃばぁばに懐くこともなく「トイレ行くからちょっと抱っこしてて」と言われて抱っこしたら途端に口がへの字になってギャン泣き。まぁそれすらかわいいんですけどね。

    画像: 電車好きなとこ息子(大和)の血かな♡

    電車好きなとこ息子(大和)の血かな♡

    1歳4ヶ月なのでまだ食事もパパとママの与え方があって、ちょいちょい『わたしの子育て時代と違うんだなー』と感じたけれど、絶対に口出しするのはやめよう!と決めています。だってわたしは親ではないもん。

    それに、わたしが初めての子育てで母親学級で学んだことを超まじめに実践していたら母に口出しされて「今は違うんだよ!」って大げんかになったことがあるからね。(その時、母藤子は家出したっけ)

    画像: どのブーブーがいい? しっかり自分で選んでいます。

    どのブーブーがいい? しっかり自分で選んでいます。

    “親なら安心”と思っていた

    最後までばぁば(わたし)に懐くこともなく、どんなに笑わせようとしても誰? としれーっとされ、お別れのバイバイだけはしっかりされて(笑)そんなこんなで思ったことがあります。

    こんな小さな子供(赤ちゃん?)をわたしは当たり前のようにたびたび実家の両親に預けていたなぁ…と。

    それもわんぱくな男児2人。店が忙しいとき、何かのイベントがあるとき、体調崩したとき、何も思わず “親なら安心”ってしょっちゅう鎌倉から世田谷に呼び寄せて子供の面倒をみてもらっていました。

    一度、両親に「鎌倉の家を引き払って世田谷にマンション買って近くで暮らしたら? パパとママが年を取ったとき介護しやすいしさっ」と提案したことがあります。

    「遠慮します。かおりの魂胆はみえみえ子供の面倒を見させられるんでしょ!」とあっけなく断られましたけどね。(バレたか…)

    自分に孫ができて楽しみにしていたジジババになって、親がわたしに(家族に)してきてくれたことに今ごろ気づいて感謝することが多々あります。

    “孫を預かる”なんて、責任が重すぎてわたしにはできそうにありません。新米ばぁばはまだ無理です。こわい。

    画像: nicoくんに、ばぁば3台納車しました

    nicoくんに、ばぁば3台納車しました

    今さらだけど孫ができて気づいたその時の感謝の気持ちを、あらためて父の写真に手を合わせて伝えました。

    でもいつか孫とふたり旅をしたいなという小さな夢もうまれました。

    読んでくださってありがとー!



    画像: “親なら安心”と思っていた

    桜井かおり(さくらい・かおり)
    文筆家。大手損害保険会社のOLを経て、東京・代官山「クリスマスカンパニー」にアルバイトとして勤務。その後、系列店のテディベア専門店「CUDDLYBROWN」で店長を務める。2001年3月、東京・松陰神社前で「カフェロッタ」をオープン。心のこもった接客に、全国からお客様が足を運び、お客様から相談やお手紙をもらうことも多かったそう。「カフェロッタ」は2021年9月末に建物老朽化のため、惜しまれつつ閉店。現在は、文筆業や、買い付けなどを行う。『カフェロッタのことと、わたしのこと』『愛してやまないカフェロッタのことと、わたしのこと』(ともに旭屋出版)に続く3冊目の著書『マダム・ロッタとパリ行かない?』(旭屋出版)が好評発売中。
    インスタグラム:@kaorilotta

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    『マダム・ロッタとパリ行かない?』(桜井かおり・著/旭屋出版)|amazon.co.jp

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