じゃがいも(メークイーン)のこと

やわらかな食感とやさしい甘みが魅力の万能野菜。じゃがいもはナス科の植物で、南米アンデスが原産です。16世紀にヨーロッパへ伝わり、日本へは江戸時代にオランダ船によって伝わったといわれています。
ビタミンCやカリウムを豊富に含み、疲労回復やむくみ対策にも役立ちます。メークイーンは煮崩れしにくいので、煮込み料理にぴったり。火を通すとねっとりとした食感になるのも特徴です。加熱しても栄養が失われにくく、煮る・焼く・揚げるなど、どんな料理法でも楽しめるのが魅力。肉や魚とも相性がよく、サラダやスープ、煮込み料理など、毎日の食卓に大活躍します。
決定版「肉じゃが」のつくり方

じゃがいもの面取り、絹さやの火の通し方など、工夫がいっぱいのレシピ。
材料(つくりやすい分量)

| ● じゃがいも(メークイーン) | 300g |
| ● 牛こま切れ肉 | 200g |
| ● しょうが(せん切り) | 大さじ1 |
| ● ごま油 | 大さじ1 |
| ● 三温糖 | 大さじ1と1/2 |
| ● 酒 | 大さじ2 |
| ● 水 | 2カップ |
| ● みりん | 大さじ1 |
| ● 薄口しょうゆ | 大さじ2 |
| ● 絹さやいんげん | 5枚 |
つくり方
1 じゃがいもは皮をむき水にさらす。一口大の乱切りにし、面取りする。牛肉は一口大に切る。
※面取りしたじゃがいもの切れ端は取りおく(煮溶けて味が絡む)。



2 絹さやは斜め半分に切り、ラップできれいに包む。

3 土鍋にごま油をあたため、せん切りにしたしょうがを炒める。1の牛肉を加えて炒め、半分くらい色が変わったら、1の面取りした部分を手でちぎりながら加えて炒める。


4 1のじゃがいもを入れて、三温糖を加え、照りが出るまで炒める。

5 ひたひたまで水を入れる。酒を加えふたをして沸くまで煮て、あくと脂をすくう。味をみて、甘みが足りないようなら三温糖をさらに加える。


6 弱火にして、厚手のペーパータオルを落しぶたのようにのせ、ふたをして10分ほど煮る。

7 ペーパータオルがあくを吸う。火を止め、ふたをして10分蒸らす。

8 再び火をつけ、味をみて、みりん、しょうゆを加える。2の絹さやをラップのまま入れる。

9 ひと煮立ちしたら、絹さやを取り出し、ラップをはがして鍋に散らす。

Point
面取りをすると煮崩れしにくくなり、味もしみやすい。面取りした部分もむだなく使う。
〈料理/松田美智子 撮影/山田 耕司〉

松田美智子(まつだ・みちこ)
日本料理をベースにした家庭料理の教室を1993年より主宰。鎌倉で育った子ども時代から身近だった保存食づくりを基本に、いまの時代に無理なく楽しめる季節の仕事を提案。著書に『65歳からの食事革命 』(文化出版局) amazonで見る など。
インスタグラム:松田美智子@michiko_matsuda/自在道具@jizai_dougu
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