(『藤井なべ 鍋さえあれば、なんとかなる。 』より)
「おかず鍋」なら毎日だって飽きない
料理研究家・藤井 恵さんの「鍋生活」が始まったのは、お子さんのお弁当づくりがはじまり、藤井さんの仕事も忙しくなってきたときのこと。
朝から夜までまったく余裕がなく、手の込んだものはつくれないから、材料を切って入れるだけなのに、おいしくて栄養もたっぷりな鍋はまさに救世主に。
「ふだんの鍋は、とにかく『ごはんのおかずになること』を意識しています」と、藤井さん。
鍋の煮汁にしょうゆや味噌、塩などでしっかり味をつけておき、バリエーションを楽しむ。そうすれば、たとえ1週間鍋が続いたとしても、おかず感覚で飽きることがないのだそう。
本記事では、藤井さんの「おかず鍋」のレシピの中から、「鶏すき大根鍋」をご紹介します。
大根は小さめに切ることで、短時間でしっかり甘辛い濃厚なつゆをしみ込ませます。
大根と鶏肉という、お手ごろ素材でできるのに、すき焼きと同じくらい喜ばれて得した気分に。
大根をたっぷり食べられるので、使いきりたいときにも便利です。

「鶏すき大根鍋」のつくり方

材料(2~3人分)
| ● 大根 | 1/2本(約450g) |
| ● 春菊 | 1束(約150g) |
| ● 鶏もも肉(大) | 1枚(約300g) |
| ● 卵 | 2~3個 |
| 〈割りした〉 | |
| ・しょうゆ、酒 | 各大さじ4 |
| ・みりん | 大さじ2 |
| ・砂糖 | 大さじ1と1/2 |
| ・昆布(5×5cm) | 1枚 |
| ・水 | 1カップ |
| ● ごま油 |
下ごしらえ
・大根は皮をむいて幅7~8mmのいちょう切りにする。
・春菊は葉を摘み、茎は食べやすい長さに切る。
・鶏肉は余分な脂肪を除く。
・割りしたの材料を混ぜ合わせる。
つくり方
1 鍋(※)にごま油大さじ1を中火で熱し、鶏肉を皮目を下にして入れ、片面だけ1~2分焼きつける。取り出して幅1~2cmに切り、鍋に戻す。割りしたを加えて中火にかけ、煮立ったら昆布を取り出す。
※油で炒められない鍋の場合、フライパンで鶏肉を焼きつけてから鍋に移す。
2 大根を加えて再び煮立ったらふたをし、7~8分煮る。春菊の茎を加えてさらに2~3分煮る。葉を加えてさっと煮て、器に卵を割りほぐし、つけながらいただく。

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1/3量で359kcal、塩分2.3g
本記事は『藤井なべ 鍋さえあれば、なんとかなる。』(オレンジページ)からの抜粋です
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★毎日でも飽きない、リアルに役立つ鍋レシピ集★
藤井恵さんの食卓を長年支えてきたのは「鍋」。手がかからず、家計にやさしく、家族に喜ばれる。自身の経験から生まれた名作レシピは、作り続けたくなるものばかり。ごはん作りに行き詰まったときに、頼れる一冊です。
〈撮影/木村 拓(東京料理写真) スタイリング/吉岡彰子〉
藤井 恵(ふじい・めぐみ)
料理研究家、管理栄養士。女子栄養大学卒業後、料理番組、フードコーディネーターのアシスタントなどを経て、独立。自身の子育て中にいちばん支えられたのが、鍋料理。その経験から生まれた、作る側にも食べる側にも負担がない鍋レシピは、多くの人に支持されている。著書に『料理研究家・藤井 恵』(小社)、『藤井弁当 お弁当はワンパターンでいい!』(Gakken)、『ちくわファンクラブ』(誠文堂新光社)。
インスタグラム:
@fujii_megumi_1966





