(『天然生活』2025年1月号掲載)
いろいろお金はかかるから。来年のための備えを万全に
年末の最終週は予定を書き出すなどして、ゆったり過ごして。
大掃除で出てきた金券整理、現金の備えも忘れずに。
1年の終わりにあたる時期なので、来年度にどんなイベントがあり、いくらかかりそうか書き出してみましょう。
ざっくり把握するだけでも準備ができ、心に余裕が生まれます。
また、節約や貯金、運用などは各個人の年齢や年収、貯蓄額、家族構成や生活スタイルによって変わってくるので一概にはいえませんが、何に重きを置くのかと、優先順位を明確にすることが大事。
貯金に関しては漠然とためるのではなく、「〇年後までに〇万円ためたい」と目標を立てて、それを年数で割れば1カ月あたりのためるべき額がわかります。
◻︎ 支出予定を書き出す
たとえば、春に子どもや孫の入学などでお祝いがある、6月には結婚式に参列する予定、秋には車検がある......など、イベントの確認を。
家電や車の買い替えを検討している場合はそれも把握して。
また、5~6月は自動車税や固定資産税の納付期。
あらかじめ頭に入れておけば、突然あわてることもありません。
◻︎ 節約
止まらない物価高に戸惑っている人も多いのでは?
食費を削るには自炊が一番です。なんとなく外食するのではなく「思い出に残る外食」に絞り、つくりおきするなどして節約を。
数百円の支出(いわゆるラテマネー)は、1日300円使うと10年で約100万円に。
本当に必要かを意識して無理なく節約を。
◻︎ 貯金
給料が入ったときに先に一定の金額で貯金をするのが最強の貯金法です。
銀行の自動積立定期預金や一部のネット銀行にある自動入金サービスを利用して毎月確実にためることを意識して。
月に1万円から始めてもいいし、手取りの1割などと決めても。
ボーナス時期の金利アップキャンペーンなどを利用しても。
◻︎ 投資
投資は詐欺にあわないことが大前提。初めての人ならば、NISAのつみたて投資枠の利用がおすすめです。
利益が出た場合にかかる約20%の税金がかからないのが魅力。
コツコツ積立投資をしてみて。
全世界の株式に幅広く分散投資する場合は「全世界株式」という名称がついている投資信託を選ぶのがおすすめ。
◻︎ 現金の備え
キャッシュレス決済が主流の昨今ですが、大きな災害やシステム障害が起きることも十分にあり得ます。
そのため、最低限の現金を用意して自宅に保管しておくことをおすすめします(ただし、盗難には要注意)。
突然、現金が必要になったときに、時間外手数料などでむだなお金がかかることも防げます。

金券やギフトカードためてませんか?
大掃除をした際に金券類やテレホンカードなどが出てきたら、1カ所にまとめておき、なるべく早く使ったり金券ショップに持って行ったりしましょう。
使用期限がないものも多いですが、すっきりさせたいなら、できるだけ早く家の外に出すことが大切。
また、金券とは違いますが、古い切手などは買い取り業者によって金額が大きく変わるので、信頼できるお店で相談することが大切です。
<監修/西山美紀 イラスト/祖父江ヒロコ 構成・文/結城 歩>
西山美紀(にしやま・みき)
ファイナンシャルプランナー、ライター。単に貯蓄額を増やすのではなく、潤いのある毎日のためのお金のため方、使い方、増やし方を発信中。著書は『お金の増やし方』(主婦の友社)。
https://www.nishiyamamiki.jp/
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです









