世界の台所探検家・岡根谷実里さんが出合った各地の台所の風景を紹介します。タイの北部・アカ族の家庭では、家の縁側も台所に。「料理は台所でするもの」と決まっているわけではないことに気づかされます。
(『天然生活』2021年9月号掲載)
(『天然生活』2021年9月号掲載)
家じゅうにはみ出す台所(タイ北部)

タイのアカ族の家庭は縁側も台所。おやつのマンゴーサラダをつくる子どもたち
もともと外に炊事場があったり、台所以外で料理をすることは世界では珍しくありません。
たとえばタイ北部の少数民族アカ族の家庭では、採ってきた野菜の下ごしらえなどは縁側が作業場に。
「よく考えれば、料理は台所でするものと決まっているわけではないんですよね。ベランダにガスコンロを置くまではなくても、煮干しの頭をとったりするのはリビングでもできるし、最近の電気調理鍋なら極端な話、寝室に置いても使えます。
ちょっと台所をはみ出してみると、料理はもっと自由に広がっていく気がします」

こちらは暑さの厳しいコロンビアの海沿いの地域。台所の水場が屋外にはみ出していた
〈撮影/岡根谷実里 取材・文/熊坂麻美〉

岡根谷実里(おかねや・みさと)
1989年生まれ。東京大学で土木工学を学び国際協力を志すなかで「人を笑顔にする料理の力」を知り、現在の道に。世界中の家庭を訪れて一緒に料理をし、そこから見えた暮らしや社会の様子を発信している。全国の小中高校への出張授業も精力的に行う。近著に「世界のお弁当とソトごはん」(三才ブックス)、「世界ひと皿紀行 料理が映す24の物語」(山と溪谷社)など。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



