(『世界のアップルパイ』より)
失敗作から生まれたお菓子「タルト・タタン」
世界で愛される果物「りんご」。
旬のりんごを使って、お菓子をつくってみませんか?

「アップルパイのない人生は考えられません」と語るのは、人気スイーツ店「松之助」のオーナーの平野顕子さん。
45歳でアメリカに留学、大学の勉強と同時にお菓子づくりを学び、帰国後は料理の仕事をスタート。
京都と東京にお店と教室をオープンして20年以上が経ち、いまでは「アップルパイのゴッドマザー」と呼ばれるように。

これまでに、世界各国のアップルパイと出合ってきた平野さん。
本記事では、平野さんの数あるレシピの中から、フランスのアップルパイ「タルト・タタンのつくり方」をご紹介します。
タルトタタンは、19世紀のフランス、タタン姉妹のホテル「タタン」で誕生しました。
伝統的なアップルパイをつくるつもりがミスをして、失敗を取り返そうと苦肉の策で完成させたのが今や世界各国で愛される「タルト・タタン」だったのです。
「タルト・タタン」のつくり方

材料(直径18cmの底がはずせる丸型1台分)
| 〈生地〉 | |
| ● バター(食塩不使用/室温) | 60g |
| ● A | |
| ・グラニュー糖 | ひとつまみ |
| ・塩 | ひとつまみ |
| ● B | |
| ・水 | 40mL |
| ・卵黄 | 1個分 |
| ● 薄力粉 | 150g |
| 〈りんごのカラメリゼ〉 | |
| ● りんご | 10個 |
| ● グラニュー糖 | 200g |
| ● バター(食塩不使用) | 100g |
つくり方
〈生地〉
1 ボウルにバターを入れ、ハンドミキサーの低速でクリーム状にする。Aを加えて混ぜ、さらにBを加えて混ぜる。バターは分離した状態でOK。
2 ふるった薄力粉を2回にわけて加え、そぼろ状にする。生地をひとつにまとめ、ラップに包み、冷蔵庫で30分ほど休ませる。
〈りんごのカラメリゼ〉
3 りんごは皮をむき、四つ切りにしたら、さらに半分に切る。
4 フライパンに半量のグラニュー糖を入れて中弱火にかけ、カラメル色になるまで煮詰めていく。バター、3、残りのグラニュー糖を加えて炒める。水分が出てきたら、混ぜながら煮詰める。水分がなくなったら、火を止める。
〈組み立て〉
5 打ち粉(分量外)をした台の上で、2の生地をローリングピンで厚さ5mmほどにのばし、型の直径に合わせて丸く切る。フォークで全体に空気穴を開ける。
6 型の底に4のりんごのカラメリゼをぎっしりとしきつめ、5の生地をかぶせる。
7 210℃に予熱したオーブンで30分ほど焼く。
8 粗熱が取れたら、冷蔵庫でしっかり冷やす。逆さまにして、器に取り出す。取り出しにくい場合は、まわりを少し温めるといい。
本記事は『世界のアップルパイ』(PARCO出版)からの抜粋です
* * *
こんなアップルパイがあったんだ! フランス、スペイン、オランダ、ポーランド、オーストリアなど19カ国の27レシピ!!
アップルパイのゴッドマザーとして知られる松之助・平野顕子さんが世界各地に伝わるアップルパイのレシピを紹介します。アメリカやイギリスに代表される「練パイ」、フランスで愛される「折りパイ」、オーストリアに代表される「フィロ生地」のシュトゥルーデル、タルト風の生地やケーキ風の生地まで。時代を超えて愛される、世界のアップルパイを堪能できる一冊です。
〈写真/広瀬貴子〉
平野顕子(ひらの・あきこ)
料理研究家。アップルパイとアメリカンベーキングの専門店である京都・高倉御池のcafé&Pantry松之助本店と東京・代官山MATSUNOSUKE N.Y.のオーナー。京都と東京にお菓子教室「平野顕子ベーキングサロン」も開校。著書に『「松之助」オーナー・平野顕子のやってみはったら! 60歳からのサードライフ』(主婦と生活社)、『アメリカンスタイルのアップルパイ・バイブル』(河出書房新社)、夫イーゴ・キャプションとの共著に『キャプション家に伝わる日々のごはん ウクライナの家庭料理』(PARCO出版)など多数。
松之助ホームページ: https://matsunosukepie.com
平野顕子インスタグラム:
@hiranoakiko214
松之助 京都本店インスタグラム: @matsunosukepie
松之助ニューヨーク代官山店インスタグラム: @matsunosukeny

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