• お礼状や年賀状など、手で文字を書く機会が増える季節。「きれいに書きたいけれど、字に自信がなくて……」そんな声も、よく耳にします。これまで3000人以上の文字を美しく導いてきた美文字講師・萩原季実子さんに、美しい文字を書くためにおすすめの筆記用具を教えてもらいました。自然に「美文字」に近づく、筆記具を選ぶ際のポイントも紹介します。

    シーンによってペンを使い分ければ自然に美文字に

    ーペンは今まで、手元にあるものを何となく使っていていました。細すぎたり、太すぎたり、どれを使えばいいのかわからなくなってしまって……。

    萩原(萩原季実子さん) 実は、使うペンに少しこだわるだけでも、文字はさらにきれいに書けるようになるんですよ。シーンに合った太さインクを選ぶと、線の安定感や見え方がまったく違ってきます。書き心地だけでなく、仕上がりの美しさにも大きく影響する道具なんです。

    ーより美しい文字を書くためには、ペン選びも大切なんですね。

    萩原 普段使いにおすすめなのが0.5ミリのゲルインクペンです。インクがムラになりづらく、線が安定して、文字がすっと美しく仕上がりますよ。ペン先が細すぎるものは、必要以上に筆圧がかかりすぎてしまい、なめらかに書けないことも多いのであまりおすすめしません。

    ーなるほど。ペン先の太さも意識すると良さそうですね。

    萩原 封筒やはがき、レターパックの宛名書きには、やや太めの1.0ミリの顔料インクペンがおすすめです。にじみにくく、はっきりとした文字が書けるので、大切な場面にも安心して使えます。今回は、生徒さんたちのリクエストも聞きながら、実際に使いやすかったものを選んできました。

    画像: 「初心者の方はペン先が細すぎないペンがおすすめですよ」美文字講師・萩原季実子さん

    「初心者の方はペン先が細すぎないペンがおすすめですよ」美文字講師・萩原季実子さん

    萩原季実子さんのおすすめ「筆記具」4選

    1.普段使いに
    サラサクリップ 0.5 ジェルボールペン/ゼブラ

    画像: 110円(税込)/ゼブラ お客様相談室 TEL:0120-555-335

    110円(税込)/ゼブラ お客様相談室 TEL:0120-555-335

    画像: 1.普段使いに サラサクリップ 0.5 ジェルボールペン/ゼブラ

    普段使いには、ゲルインクペンがおすすめです。練習を始めるときも、まずはこのペンからご紹介しています。さらさらとした書き心地で、線が安定しやすく、余計な力が入らないので、「書くこと」そのものに自然と集中できる一本です。

    2.レターパック、宛名書きに
    ユニボール シグノ 太字 1.0mm 黒

    画像: 165円(税込)/三菱鉛筆 お客様相談室 TEL:0120-321433

    165円(税込)/三菱鉛筆 お客様相談室 TEL:0120-321433

    画像: 2.レターパック、宛名書きに ユニボール シグノ 太字 1.0mm 黒

    封筒やハガキに書くときは、ぬれてもにじみにくい顔料インクのペンを選びましょう。なめらかな書き心地で、安心して使えます。

    また、細すぎるペンで宛名を書くと、字のクセが目立ちやすくなってしまうため、やや太めのものを選ぶのがおすすめです。文字に安定感が生まれ、印象もぐっと整います。

    3.手紙、一筆箋に
    カクノ(万年筆)

    画像: 1,100円(税込)/パイロットコーポレーション お客様相談室 TEL:0120-281-610

    1,100円(税込)/パイロットコーポレーション お客様相談室 TEL:0120-281-610

    画像: 3.手紙、一筆箋に カクノ(万年筆)

    文字の練習をしていると、きっと気になってくるのが万年筆。カクノは手に取りやすい価格なので、万年筆デビューにもぴったりです。

    画像: ペン先の笑顔がガイド役に

    ペン先の笑顔がガイド役に

    万年筆にはペン先には表と裏があり、慣れるまでは少し戸惑うこともありますが、カクノは表側に小さな笑顔のマークがついているのが特徴。このマークと目が合うように持てば、それだけで正しい向きになります。

    その日の気分や季節に合わせてインクの色を変えられるのも、万年筆ならではの楽しみです。白い便箋に手紙を書くときも、インクの色で季節感を演出できますね。最近では“推しカラー”でインク選びを楽しむ方も増えているようです。

    4.のし紙、芳名帳に
    瞬筆小筆(かため)

    画像: 330円(税込)/パイロットコーポレーション お客様相談室 TEL:0120-281-610

    330円(税込)/パイロットコーポレーション お客様相談室 TEL:0120-281-610

    画像: 4.のし紙、芳名帳に 瞬筆小筆(かため)

    毛筆に慣れていない方は、穂先がやわらかすぎると力の強弱がつけづらく、思うようにコントロールできないことも。そんな方におすすめなのが、こちらの適度な硬さの筆ペンです。トメ・ハネ・ハライが表現しやすく、書くたびに線の美しさを実感できます。

    インクの乾きも早く、紙や手を汚しにくいのも嬉しいポイント。筆ペンは、いざというときに慌てて買うよりも、ふだんから書き慣れた一本を手元に用意しておくと安心です。

    画像1: 文字の美しさは「筆記具」で変わる!美文字講師が選ぶ“書きやすい”ペン4選&筆記具選びのコツ/萩原季実子さん

    萩原さんは以前限定発売されていた「瞬筆 さんりおきゃらくたぁず」を愛用。「シナモロールのかわいいイラストに癒されています」

    書きやすさをさらにサポートしてくれる「下敷き」

    画像2: 文字の美しさは「筆記具」で変わる!美文字講師が選ぶ“書きやすい”ペン4選&筆記具選びのコツ/萩原季実子さん

    下敷きといえばプラスチック製の硬いものを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、美文字を習得するにはやわらかいソフト下敷きがおすすめです。ペン先がすべりづらく、トメ・ハネ・ハライが書きやすくなります。

    ひらがなの曲線も見違えるようになるはず。さまざまなサイズのものが販売されているので用途や好みに合わせて選んでみてください。

    〈撮影/星 亘 取材・文/高田真莉絵〉

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    『3ステップですぐ上達 新・美文字レッスン帳』(扶桑社)|萩原季実子・著|amazon.co.jp

    『3ステップですぐ上達 新・美文字レッスン帳』(扶桑社)|萩原季実子・著

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    美文字に必要なのは練習ではなくコツでした
    すべての字についてきれいな書き方を身につけ、何度も紙に書いて練習すれば、いつの日かきっと美文字を習得できることでしょう。しかし、それでは時間がかかり、あきらめてしまう方もいます。この本では、「STEP1:字のカタチ」「STEP2:文章のバランス」「STEP3:用紙のレイアウト」の順に美文字のコツを身につけ、誰もが最短できれいな字が書けるようになる方法を紹介。長時間の練習は必要ありません。1回10分、大きくて見やすい解説ページでコツを覚え、開きやすく書きやすいワークページで練習をすれば、わずかな期間で字がみるみる上達していくことを実感していただけるはずです。



    萩原季実子(はぎはら・きみこ)
    美文字講師。ペン字・筆ペン教室myMOJI主宰。子どもの頃から手紙を書くことが趣味で、会社員時代に「手書きの一筆箋・お礼状・封筒の宛名」を独自の営業ツールとして活用。顧客獲得数1位などの営業成績を残す。誰でも一瞬できれいな字が書けるコツが大人気。これまでに3000人以上の文字を美しく生まれ変わらせてきた。最新著書『3ステップですぐ上達 新・美文字レッスン帳』(扶桑社)が12月22日に発売予定。
    Webサイト:https://mymoji.jp/
    インスタグラム:@kimiko_mymoji
    YouTube:きみこ先生の美文字チャンネル



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