• 大人世代が抱える「こころとからだ」のお悩みや疑問について、頭痛・漢方専門「らいむらクリニック」の來村昌紀先生が、やさしく回答。今回は、食欲不振やお腹の張りにお悩みのショーコさんにアドバイスをお送りします。

    :最近、食べてもすぐにお腹いっぱいに。胃腸を元気にするにはどうすれば?

    画像1: 40代からの胃腸ケア。気になる“食欲不振・お腹の張り”に、あたらしい食習慣と漢方のアドバイス|こころとからだのお悩み相談室/らいむらクリニック・來村昌紀先生

    おいしいものをもう一度楽しみたいです!

    最近、たくさん食べられなくなりました。これって歳のせいでしょうか。お腹が空いて食べ始めても、すぐに満腹になってしまいます。

    胃をもう少し元気にして、おいしいものを楽しみたいのですが、日常で何を意識するといいでしょうか?

    また、ここしばらくお腹の調子も安定せず、ゆるかったり張ったりが続いています。

    生活や食事でできる工夫や、おすすめの漢方があれば教えてください。

    (ショーコさん 40代/会社員)

    :食欲不振・お腹の張りは早めに受診を。健康的な習慣で、胃腸を元気にしましょう

    画像2: 40代からの胃腸ケア。気になる“食欲不振・お腹の張り”に、あたらしい食習慣と漢方のアドバイス|こころとからだのお悩み相談室/らいむらクリニック・來村昌紀先生

    選ぶ食材や食べ方の工夫で、無理なく続けてみて

    胃腸の不調、食欲不振に隠れている病気の可能性

    今回は「最近、たくさん食べられなくなった」というショーコさんからのご相談です。

    ショーコさんがおっしゃるとおり、年齢とともに若い頃より食べる量が少し減るのは自然なことです。しかし、食べ始めてすぐに満腹になってしまう場合は、「機能性ディスペプシア(胃腸障害)」などの可能性も考えられます。

    これは、胃カメラなどの検査で胃潰瘍や胃がんといった病気が見つからないにもかかわらず、胃の機能そのものが低下し、食欲不振や胃もたれなどを引き起こす状態を指します。

    またお腹の調子も安定せず、ゆるくなったり張ったりといった状態が続く場合は、「過敏性腸症候群」の可能性もありますね。

    ほかにも先ほど述べた胃潰瘍や胃がん、大腸がんなどの病気が隠れている可能性もゼロではないので、まずは一度、消化器内科などで検査を受けておくと安心です。

    消化に良いものを選び、食べ方の工夫を

    検査の上で異常がない場合には、日々の食事で喉ごしのよいものなどを取り入れるのもおすすめです。

    たとえば、納豆やオクラ、なめこなどは、つるんと喉越しがよく、食べやすい食材です。

    また、食材を細かく刻んだり、潰したり、調理を工夫することで喉を通りやすくすることもできますね。

    あるいは、すき焼きのお肉を卵で食べるときのように、食材をヨーグルトなどと一緒に食べることで、より食べやすくなる場合もあります。

    毎日の食事では、刺激物や油物をなるべく控え、消化によい食べ物を中心に選ぶようにしましょう。

    ●主食……ご飯、お粥、うどん、そうめんなどがおすすめです。消化に負担がかかりやすい玄米やそば、パスタなどはなるべく控えたほうがいいでしょう。
    ●メインのおかず……揚げ物炒め物を控えめにし、鶏肉白身魚を選ぶのがおすすめです。
    ●野菜…ごぼうたけのこなど食物繊維が多いものは消化によくないので、大根玉ねぎじゃがいも長芋里芋など、比較的消化のよい野菜を選ぶのがおすすめです。
    ●デザート(フルーツ)……よりも、りんごバナナももなどがおすすめです。

    また、お酢(ビネガー)は食欲を増進させる効果が期待できますので、料理に取り入れたり、もずくを食べるのもよいでしょう。

    お腹を温めるためのおすすめ習慣

    そのほか、お腹を冷やさないように気をつけることや、お風呂でお腹をマッサージ(便の出る方向である時計回りにやさしく腹をさする)こと、ウォーキングなどの適度な運動も、胃腸の働きを助けます。

    胃腸の不調におすすめの漢方薬

    漢方薬では、食欲不振には六君子湯(りっくんしとう)、お腹の張りを和らげるには、体を温めてお腹を動かす大建中湯(だいけんちゅうとう)、ストレスを和らげお腹を動かす半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)などがおすすめです。

    今回の記事がショーコさんはじめ、食欲不振やお腹の張りでお悩みの皆様の少しでもお役に立てれば幸いです。

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    〈イラスト/コグレチエコ〉

    画像: 胃腸の不調におすすめの漢方薬

    來村昌紀(らいむら・まさき)

    頭痛専門の脳外科医として大学病院に勤務しながら漢方専門医の資格を取得。2014年、千葉県に、「らいむらクリニック」を開設。著書に『頭痛専門医・漢方専門医の脳外科医が書いた頭痛の本』『漢方専門医の脳外科医が書いた漢方の本・入門編』(ともにあかし出版)など。YouTubeチャンネル『らいむらクリニック チャンネル』でも、頭痛や漢方のお話を解説。
    YouTube:らいむらクリニック チャンネル
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