• 2025年11月に発売した別冊天然生活『やさしいせいろ生活』の重版記念インスタライブから「せいろの選び方」についてのお話をお届けします。23年間、せいろを研究し続けている「キッチンパラダイス」店主・田中文さんに、せいろの素材ごとの特徴や、初心者におすすめのせいろの選び方などを詳しく教えてもらいました。

    『別冊天然生活 やさしいせいろ生活』重版記念ライブより
    「せいろの選び方」をご紹介します

    『別冊天然生活 やさしいせいろ生活』の重版を記念して、キッチンパラダイスの田中文さんをお招きして、インスタライブを開催しました。ライブでは、視聴者の方々からの質問にお答えする形で、田中さんに「せいろの選び方」を教えていただきました。この記事では、その模様を詳しくお届けします。

    画像1: せいろ販売23年のプロに教わる「せいろの選び方」はじめて買うならどのサイズがおすすめ?素材はどれがいい?/キッチンパラダイス・田中文さん(インスタライブQ&Aより)

    司会:『天然生活』編集長・八幡眞梨子
    『別冊天然生活 やさしいせいろ生活』の編集を担当。

    画像2: せいろ販売23年のプロに教わる「せいろの選び方」はじめて買うならどのサイズがおすすめ?素材はどれがいい?/キッチンパラダイス・田中文さん(インスタライブQ&Aより)

    教えてくれた人:「キッチンパラダイス」店主・田中 文さん
    23年ほど前からせいろを販売し、日々研究を重ねている「せいろ博士」

    画像: 『別冊天然生活 やさしいせいろ生活』  amzn.to

    『別冊天然生活 やさしいせいろ生活』

    amzn.to

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    ▼前回のお話はこちら

    質問① せいろの素材はどれを選べばよいですか?

    八幡 「どんなせいろを買えばいいですか」という質問が来ています。

    田中さん せいろには、杉、竹、白木、ひのきがあって、一番、安いのがです。杉は2年くらいで大きくなるので、木がやわらかいんですね。だからゆがみが起きやすい。大量生産品ではありますが、初心者には、この価格帯が一番買いやすいかもしれません。

    八幡 そうですね。

    田中さん やわらかいせいろは、水にたくさんつけたらゆがみます。蒸す時間も大体15分~20分、大きさにもよりますけど、20分以上使うとゆがむ可能性があるので、休み休み使って欲しいのが、杉せいろです。

    画像: 一番安価な「杉のせいろ」。やわらかく、ゆがみやすいため、短時間の使用がおすすめ

    一番安価な「杉のせいろ」。やわらかく、ゆがみやすいため、短時間の使用がおすすめ

    田中さん 次に、竹のせいろがあります。竹も2年ぐらいで育ちますので、ゆがんだりしますけど、杉よりも少しかたいですね。竹というのは、元々まっすぐに育っていますから、元に戻ろうとするんですよ。だから湿度の変化に少し弱い。

    私はお客様に、「竹せいろは、だいたい1~2年くらいで買い替えることになる」といっています。耐久性が少し低いのです。その代わりとてもお安いので、初心者向きではあります。たまに使うなら、こういう竹せいろとかでもいいんじゃないかなと思います。においも杉よりも若干つきにくいです。

    画像: 初心者でも手軽に手にしやすい「竹のせいろ」こちらは無印良品のもの

    初心者でも手軽に手にしやすい「竹のせいろ」こちらは無印良品のもの

    田中さん 以前はこの上が、値段が10倍もするひのきのせいろだったんですね。ひのきせいろは、いまお店にあるもので、27cmの上下セットだと27,000円なんですよ。

    だから、なかなか買うのに難しいということで、うちではこの白木のせいろ(※)を売っています。価格はちょうど中間ぐらいで、ひのきよりは耐久性が弱いけれど、40分とか長く蒸せるものです。

    八幡 はい。

    ※ 白木のせいろは、主にいちょうや白樺、赤松などの天然木を使ったせいろで、名称は製造元によって異なる場合がある。

    画像: 白木のせいろ。長時間蒸す方は、白木以上のものがおすすめ

    白木のせいろ。長時間蒸す方は、白木以上のものがおすすめ

    田中さん あと、天然生活でもおなじみ桧山先生(料理家の桧山タミさん)のところには70年もののひのきのせいろがありますので、10年20年といわずに大切に使ったら持ちますよ。

    価格の差なので、おすすめは使用頻度と、1回あたりの使用時間の長さに合わせて選んでいただいたらいいかなと思います。

    画像: 日本製のひのきせいろ。高価だが、大切に使えば70年選手にも

    日本製のひのきせいろ。高価だが、大切に使えば70年選手にも

    八幡 安価なせいろで長く蒸すのは、基本的に難しいということでしょうか?

    田中さん ものによって、当たりはずれもあるんですよ。たとえば、小さな竹のせいろでごはんを40分蒸すのは、ちょっと無謀なんです。だけど、竹のせいろでも大きいものになったら、元に戻る力が弱いから、30分でもセーフなときもある。

    八幡 なるほど。

    田中さん だからゆがまないかビクビクせずに使えるのが、ひのきのせいろと白木のせいろ。竹のせいろや杉のせいろで、うっかり40分蒸すことになったときは、私は横にスプレーを置いておいて、ゆがまないようにときどき外側からシュッシュしてます。

    八幡 へぇー!

    質問② 炊き込みごはんもつくれますか?

    八幡 「炊き込みごはんもできますか?」という質問も来ています。

    田中さん 炊き込みごはんは、白木以上のせいろで蒸すのがよいです。竹せいろでも、ある程度大きいもので長年使っているものは、30分くらい使っても大丈夫なときもありますが、新しければ新しいほど、頑丈なものを使った方がよいです。

    「炊き込みごはんをしょっちゅうつくります」という人は、白木のせいろか、ひのきのせいろを買われた方が安心だと思います。

    画像: 炊き込みごはんを蒸したい方は白木かひのきのせいろがおすすめ

    炊き込みごはんを蒸したい方は白木かひのきのせいろがおすすめ



    〈撮影/山川修一 イラスト/はまだなぎさ〉

    田中文(たなか・あや)
    福岡県出身。「キッチンパラダイス」オーナー。台所道具アドバイザーとして、また食の大切さの伝え手として、講演、各種メディアで活躍。ブログ『AYAの台所道具』が大人気。「せいろ」への造詣も深い。
    キッチンパラダイス:https://www.kitchenparadise.com/
    インスタグラム:@kitchenparadise_2


    インスタライブのアーカイブはこちら

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    『やさしいせいろ生活』(扶桑社ムック)

    画像3: せいろ販売23年のプロに教わる「せいろの選び方」はじめて買うならどのサイズがおすすめ?素材はどれがいい?/キッチンパラダイス・田中文さん(インスタライブQ&Aより)

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    これ一冊あれば、人気のせいろの魅力と料理を堪能できる!

    天然生活で人気料理家、飛田和緒さん、真藤舞衣子さん、長谷川あかりさんの3名に、せいろのある暮らしと、せいろを使ったやさしいレシピを紹介します。

    本書では、レシピだけではなく、真藤舞衣子さんが、愛用のせいろ職人の工房を訪ねて、せいろの魅力を紹介。

    台所料理専門店・キッチンパラダイスの、田中文さんは、せいろの基本的な使い方、種類など、専門的な知識を教えていただきます。

    さまざまな角度からせいろの魅力を伝える一冊になっています。



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