料理研究家・松田美智子さんが楽しむ冬の針仕事「ダーニング」。5年前に教室に習いに行ったあとは自己流で楽しんでいる「繕い」のある日常の風景を伺いました。北風が吹く外を見ながら、ゆったり過ごす。冬だからこその、家の楽しみ方を紹介します。
(『天然生活』2025年3月号掲載)
手仕事で冬を楽しむ、松田さんのダーニング習慣
「日が長い時季はあれこれ外でやることが多いので、なかなか家でゆっくりというわけにはいかないけれど、寒い冬は家の中で過ごす時間が多くなるのでうれしいですね」と話す料理研究家の松田美智子さん。
もともと手を動かすのが好きという松田さんが、この季節、家の中で楽しんでいるのはダーニングです。

ソファが松田さんの針仕事の定位置。好きな音楽をかけて、針箱など仕事道具を横に置いて準備万端。愛犬のググがいつも寄り添う
ダーニングとは、ほつれたり穴があいた衣類を繕う、イギリスで伝統的に行われている針仕事のこと。
ダーニングマッシュルームと呼ばれるきのこ形の土台に、服の修繕したい部分を当てて、たて糸によこ糸を交互にかけ、織物のようにして穴をふさぎます。
松田さんは、愛犬のググに引っかかれてしまった買ったばかりの水色のパジャマや、ほつれてしまったお気に入りのウールの白いストールなどに、同系色の刺しゅう糸やウールの糸でダーニングを施しています。
「ダーニングの面白いところは、目立たないように直すのではなく、繕った部分を新たなデザインとして再生させること。アートのように大きく華やかなダーニングをする方もいらっしゃいますが、私にとってはあくまでも繕いもの。同系色の糸を選び、少しだけアクセントになるようなダーニングが好きです」
お気に入りのストールにダーニング

ダーニングマッシュルームに修繕したい部分を当てて、たて糸によこ糸を交互にかけていく
松田さんがダーニングを始めたのは5年ほど前。一度教室に習いに行ったあとは自己流で楽しんでいる。
お気に入りの白いウールのストールに同系色の色違いの糸でダーニングを施す松田さん。糸の素材や色、縫い目の幅や仕上がりの大きさなど、ダーニングにはこれといった決まりがない分、センスが光る。
〈撮影/山川修一 取材・文/編集部〉
松田美智子(まつだ・みちこ)
家庭料理の教室を1993年より主宰。鎌倉で育った子ども時代から身近だった保存食づくりを基本に、いまの時代に無理なく楽しめる季節の仕事を提案。著書に『別冊天然生活 5つの調理法で大人の料理バイブル100』(扶桑社)など。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



