じんわり温めて不調を楽に
東洋医学からみるカイロを使ったセルフケア
体に痛みや不調が起こる原因は、「五臓六腑」の働きの低下と、「経絡(エネルギー、栄養、体の水分が流れる道)」の流れの滞りと考える東洋医学。
その考えに基づき、体の不調が表れやすいツボを刺激して心身の不調の改善につなげるのが、鍼灸院で久保さんが行う鍼やお灸です。
お灸やマッサージでツボを刺激するセルフケアがありますが、的確にツボの位置をとらえるのは難しいもの。そこで、久保さんが考えたのが、身近な「カイロ」を使ったセルフケア。
ピンポイントでなくてもツボ周辺が温まり、じんわりとした温かさなので体にやさしいのもポイント。肌が弱い方などは、手でさすって温めるだけでも大丈夫です。
〈カイロを使うときの注意点〉
*基本的に誰でも安全に行えるものですが、以下に該当する場合は注意が必要です。不安がある場合は、必ず医師に相談しましょう。
- 心臓疾患や循環障害のある方
- 外傷や炎症、皮膚疾患のある部位
- 感覚が鈍くなっている方(脳血管障害の後遺症、糖尿病の合併症など)
- 乳幼児や高齢者
- 運動直後や発熱時
*低温やけどの原因になるため、眠るときにカイロを貼ったままにするのも厳禁です。
*長く温めたほうが効果的だと考えず、必ず記載の時間を守るようにしましょう。
肩まわりの血行不良などで起こる
肩こり
東洋医学で見ると、肩こりは肩まわりの血行不良や、肩につながる経絡の詰まりが原因で起こります。血液の循環が悪く、栄養や酸素がきちんと届かないために、筋肉が固まってしまった状態です。
鉛のように重い肩こりが楽になるケア

〈あてる時間の目安〉
1回5分
〈カイロの種類について〉
おすすめはやさしい温かさを感じられる小豆カイロ。ほか、使い捨てのあてるタイプ、玄米カイロ、よもぎカイロ、充電式カイロなど。
肩こりがあると肩~背中を通っている僧帽筋(そうぼうきん)が固まります。その筋肉上にあるツボが肩井(けんせい)で、いちばんこりが強く出るところです。とくに肩が重い場合はここをダイレクトに温めることが効果的です。
温熱刺激で血流がよくなり、めぐりが促されると、筋肉の緊張がゆるんで肩が楽になります。
point
どちらかだけにこりを感じる場合も左右ともに温めてください。温めすぎると乾燥やのぼせ、ほてりが悪化するので気をつけましょう。
〈イラスト/さのふうか〉
※本記事は『痛みと不調がみるみる改善 あてるだけカイロ健康法』(あさ出版)からの抜粋です。
◆やさしくツボを温めて不調を改善「東洋医学」に基づくカイロを使ったセルフケア◆
日々、鍼灸院で「なんとなくの不調」を抱える多くの人を見てきた久保さん。
お灸以外でツボを温められるものは何だろうと考えたとき、あてるだけでじんわりと体が温まる「カイロ」が思い浮かんだのだそう。
本書は、東洋医学の考えに基づく、誰でも簡単に1日1分から始められるセルフケアの1冊。
慢性的な肩こりや腰痛、疲労感、冷え性などの気になる不調が楽になる、身近なカイロを使ったやさしいお手当てです。
久保和也(くぼ・かずや)

鍼灸師/東京・押上スカイツリー前「クボ鍼灸院」代表/世界中医薬学会アレルギー疾患専門委員理事/世界中医薬学会連合会耳鼻咽喉口腔科専門委員会理事。妻の産後の体調不良をきっかけに東洋医学の道へ進む。鍼灸治療の真髄「経絡治療」を習得し、30歳で東洋医学専門の鍼灸院を開業。SNS総フォロワー16万人、雑誌やメディアなど多数出演。現在は自律神経失調症をはじめ、病院で原因不明と言われた症状を中心に日々施術にあたっている。著書に『10秒で自律神経が整うツボゆらし』(池田書店)、『ツボとお灸でからだが整う まいにちの東洋医学』(朝日新聞出版)。






