四月九日
雑草なんてひとつもない
毎日芽吹く草木たちの生命力に心が浄化される。今日は、荒れ狂うように生えている矢竹「矢篠(やじの)」の笹を使ってちまきを作った。自分たちの周りにあるものを生かすことを大切にしたい。
蒸したての湯気の香り。白いお餅が草に包まれる美しさ。そのまま食べたり、きな粉をかけたり。蒸したては、やっぱりほかほか柔らかい。
私たち人間が忘れてしまっただけで、本当は雑草なんてひとつもなくて、その美しさを暮らしの中でひとつでもすくいあげられた時、私も自然の一部なんだと、なんとも言えない幸福感に包まれる。
この愛おしい日を忘れてしまわぬように、ここに大事に記しておこう。

ほかほか柔らか
矢篠のちまきのつくり方
材料(約8個分)
| ● 上新粉 | 100g |
| ● もち粉 | 100g |
| ● 上白糖 | 大さじ1 |
| ● 矢篠の葉(香りづけ) | 5~10枚 |
| ● 矢篠の葉(包む用) | 24枚 |
つくり方
1 ボウルに上新粉ともち粉、上白糖を入れて混ぜ、熱湯を少しずつ入れて耳たぶくらいの固さにする。

2 蒸し器の中に香りづけのために笹を入れ、1を蒸し布に包み蒸籠に入れて20分蒸す。
3 2をすり鉢でなめらかになるまで練ったあと、写真のように円錐型に成形し、矢篠の葉3枚で包み、イグサを斜めにぐるぐると巻いて固定する。

4 蒸し器で5分蒸したらできあがり。


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▼仁平里帆さんの「四季に寄り添う暮らし」はこちら
※本記事は『からだと心整う 台所ごよみ365日 七十二候を味わう暮らしの知恵』(エクスナレッジ)からの抜粋です。
◆里山の豊かな台所から届く、日々をそっと支える「暮らしのヒント」と「心整う言葉」◆
広い居間の三分の一ほどの面積を占める、仁平さんの台所。火が人の暮らしの中心にあった昔の営みを感じたいと、縁側にはおくどさんもあります。
目には見えなくとも、「昔はどの台所にも神様がいたのではないか」という気持ちで台所に立つと、とても幸せな気持ちになるそう。
本書は、心を込めて手を動かし、四季に寄り添う暮らしを楽しむ仁平さんの日々の気づきを、季節の行事や風習とともに綴ったエッセイ。
目に見えるものだけでなく、見えないものへの感謝の気持ちも湧いてくる、一日を大切にしたくなるお守りのような1冊です。
【目次】
・二十四節気と七十二候のこと
一月/二月/三月/四月/五月/六月/七月/八月/九月/十月/十一月/十二月
Column
・柚子釜ゆべしの作り方
・蓬餅の作り方
・矢篠のちまきの作り方
・森のお包みの作り方
日めくりカレンダーのように楽しめる
『からだと心整う 台所ごよみ365日』

365日で綴られる本書の魅力のひとつは、日めくりカレンダーのように楽しめること。
ブックスタンドに立て、毎日、目に入る場所におけば、今日という1日をより豊かに過ごすためのやさしい気づきを与えてくれるはずです。
仁平里帆(にへい・りほ)
「仁平古家具店」と「pejite」を営む夫・透さん、息子の天音くんとともに、栃木県益子町の自然豊かな里山で暮らす。二十四節気や七十二候、月の満ち欠けといった暦を手がかりに、日本の素朴な美しさを大切にしながら暮らす。インスタグラムでは、里山での暮らし、台所から見える景色、地元野菜を使った料理や保存食、そして自宅まわりの四季折々の美しい風景を発信している。
インスタグラム@_______aun







