• 楽しく育てて、家計の助けにもなる家庭菜園。たった1坪でも、たくさんの種類の野菜を収穫できます。今回は、茨城県筑波山麓の農村で暮らしながら、野菜や米を自給している和田義弥さんに、「1坪菜園」の始め方と1年を通して合計32種を育てるプランを教わりました。
    (『天然生活』2025年4月号掲載)

    想像以上にたくさんの野菜を収穫できる「1坪菜園」

    「野菜づくりに興味はあるけれど場所がない」とあきらめている人も多いのではないでしょうか。そんな場合でも、簡単に野菜づくりを始められるのが「1坪菜園」です。

    「1坪は畳2枚分のスペースなので、小さな庭でも大丈夫。1坪より少し大きな畑が多い市民農園を借りるなら、ここで紹介する方法をベースにしながら植えつけをしてみてください」

    たった1坪ですが、季節ごとに植えつけと収穫を繰り返すことで、想像以上にたくさんの野菜を収穫できます。自給自足とまではいきませんが、それに近い満足感が得られます。

    画像: 想像以上にたくさんの野菜を収穫できる「1坪菜園」

    必要なのは1坪(2畳)の土地かプランターだけ

    1坪菜園に必要なのは、2×2m(約2畳)の土地。4×4マスにひもで区切れば、1マスに1つの野菜を植えたときの隣野菜との株間が45〜50cmに。

    画像: 必要なのは1坪(2畳)の土地かプランターだけ

    理想は、最低半日以上日が当たる、水はけのよい場所。2mの長さの木材をカットせずそのまま枠として使い、保護塗料を2~3回塗る。

    1区画をプランター1個に置き換えてもいい
    プランターの場合は、育てる野菜に合わせて、鉢やプランターを使い分ける。置き場所にはそれほどこだわらず、条件に合わせて移動させて。

    準備は土づくりだけ。培養土で代用してもいい

    野菜づくりは土づくりがすべてと和田さん。「植物は根から栄養や水を吸収します。つまり、根が伸びる土がよくないと、野菜はよく育たないのです」

    よい土の条件
    .十分な空気を含む
    .適度な水分を保持して水はけがよい
    .養分が蓄えられて土壌酸度(㏗)が適正
    .多様な生物が生息している

    土づくりの材料と耕し方

    土づくりには、以下の表のものを使う。牛ふん堆肥と腐葉土は水はけや通気性、もみ殻くん炭は㏗調整、油かすなどの有機質肥料は養分に。プランターなら有機培養土を使えばよい。

    牛ふん堆肥40~80L
    腐葉土20~50L
    もみ殻くん炭200g程度
    鶏ふん、油かす、米ぬかなど500g程度
    画像1: 1坪で「年間32品目」の野菜を収穫できるミニ家庭菜園の栽培プラン。2×2mの土地で春夏16種、秋冬16種を育てる“1坪菜園”の楽しみ/和田義弥さん

     固くしまった土は、最初にスコップで掘ってから、くわで掘り起こす。深さ30cmを目安に石を取り除き、よく耕す。土の塊は細かく砕き、牛ふん堆肥、腐葉土、もみ殻くん炭を入れる。

    画像2: 1坪で「年間32品目」の野菜を収穫できるミニ家庭菜園の栽培プラン。2×2mの土地で春夏16種、秋冬16種を育てる“1坪菜園”の楽しみ/和田義弥さん

     鶏ふんや油かす、米ぬかなど有機質肥料をまき、元肥(種まきや植えつけ前に施す肥料)とする。ゆっくりと長期間にわたり効果があるが、野菜の生育中に肥料分が足りなくなったら追肥する。

    画像3: 1坪で「年間32品目」の野菜を収穫できるミニ家庭菜園の栽培プラン。2×2mの土地で春夏16種、秋冬16種を育てる“1坪菜園”の楽しみ/和田義弥さん

     堆肥や肥料を投入した土をよく耕す。土に偏りが生まれないよう、できるだけ均一に耕す。土が枠の高さまでないときは、畑土を足して枠いっぱいまで土を盛る。有機培養土を足してもよい。

    画像4: 1坪で「年間32品目」の野菜を収穫できるミニ家庭菜園の栽培プラン。2×2mの土地で春夏16種、秋冬16種を育てる“1坪菜園”の楽しみ/和田義弥さん

     くわやレーキを使って土を平らにならし、ふわふわの状態に。土の表面が凸凹していると発芽がそろわない、くぼんだ場所に水がたまるなどの原因に。までを作つけの20日前までに終わらせる。



    〈監修/和田義弥 取材・文/工藤千秋 イラスト/はまだなぎさ〉

    和田義弥(わだ・よしひろ)
    フリーライター。1973年生まれ。20~30代にオートバイで世界一周。40代を前に茨城県筑波山麓の農村で暮らし始める。約5反の田畑で米や野菜を自給。ヤギやニワトリを飼い、冬の暖房は100%薪ストーブで賄う自給自足的アウトドアライフを実践中。著書に『育てやすい&たくさんとれる 一坪ミニ菜園入門』(山と溪谷社)などがある。

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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