「自分でできる」を楽しく、育む

暮らしにまつわるものは、何でも手づくりするという、金工作家兼、お菓子作家の川地さん。「余裕が生まれ、気持ちも自由になります」
山形にある築90年の古民家で、夫と、小学生の息子さんの家族3人で暮らす川地さん。
「子どもはカオスな世界に生きているから、片づけられなくてもしょうがないんです。でも、部屋が散らかると身動きがとりづらくなるし、あとで片づける面倒を想像してイライラしてしまう。つい息子に怒ったりした日には、自己嫌悪になります」
本当は怒りたくないから、川地さんは子どもが片づけしやすい仕組みを考えています。一番効果があるのは、使いやすく、わかりやすく、「ものの居場所」を決めること。
「寝室にマンガを持ち込むときにも、寝床の周りにばらばらしないように、居間から本を持ち運ぶためのバッグを決めています」

子どもが読みたい場所にコロコロと引っ張っていける、読みかけ本の収納BOX をDIY。ものを「もとに戻す」ことができるようにサポート
学校の準備や片づけが習慣化できるように
学童で終わらせてきた宿題を入れる箱を用意してラベリングするなど、準備や片づけを習
慣にするために、子どもの身支度・持ち物をまとめたコーナーを手づくり。
日々の持ち物チェックリスト
川地さんがイラストを描いて制作した、週が始まる月曜日の持ち物チェック。ひと目見て楽しくわかりやすく、子どもが自分で準備できるようにしている。


学校準備コーナー
リビングにある勉強机もひと工夫
「息子はよく本を倒しがちだから、小さめの棚や面置きできるラックが使いやすいんです」と、本棚を手づくり。

好きな本も取り出しやすく

クランプで、小さな棚を浮かせて固定。机の上に置かないことで、広く使えて、掃除も楽
おまけの手づくり
DIYのほかにも、衣類も手づくり。
高校生のころから、本などを参考に洋服をつくるように。
「上着以外はほぼ手づくりです。息子のエプロンも縫いました」

料理上手の息子のために
川地さんの裁縫箱
小さな缶のふたにお手製の北斗七星をあしらって、小さな裁縫箱に。

本記事は、『暮らしのまんなか vol.42』(扶桑社ムック)からの一部抜粋です。
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家事や暮らし、部屋づくりのアイデアが満載。
11人の「整える」が登場します。
家族、仕事、自分時間など、暮らしのまんなかにある大切にしているものをお聞きするため、みなさんのご自宅におじゃました。今回登場してくださったのは、「北欧、暮らしの道具店」の佐藤友子さん、「日用美」の浅川あやさん、金工作家の川地あや香さん、建築家の田中ナオミさんをはじめとする11人。「整える」を軸に、日々の工夫とアイデアを伺いました。第1章は「暮らしを整える」、第2章は「家を整える」、第3章は「心と体を整える」です。料理は、ウー・ウェンさんの「心と体をゆるめる料理」。読み物は、健康寿命をのばすお風呂の入り方です。今号から、文筆家・一田憲子さんのエッセイ連載がスタートします。
<撮影/山川修一 取材・文/石川理恵>
川地あや香(かわち・あやか)
東京芸術大学で金属工芸を学んだのち、食と雑貨のセレクトショップに勤務。2012 年、山形へ移住。金工作家として食まわりの道具を制作し、素朴な日常のおやつをつくる「カワチ製菓」としても活動。著書に『おやつとスプーン』(パイインターナショナル)。
インスタグラム@kawachingkawachi
<訪ねた人>
石川理恵(いしかわ・りえ)
フリーライター・編集者/雑誌や書籍でインタビューを手がける。著書に『時代の変わり目をやわらかく生きる』(技術評論社)、『自分に還る 50 代の暮らしと仕事』(PHP 研究所)他。東京・豊島区のアパートの一室に「こころの本屋」を週末オープン。
インスタグラム@rie_hiyocomame






