STEP1 鞍つきをつくる
夏まきの品種の多くはいずれも「飛び節成り型」で、子づるや孫づるを伸ばして果実をつけます。
「節成り型」の品種よりもつるの本数が多く、収穫期間が長いため、種まきの1か月前にまく場所に「鞍つき」をつくり、しっかり土づくりします。
〈POINT〉
鞍つきとは、中央に土を高く盛り上げ、周囲はなだらかに傾斜させること。高さ10〜15cmの平畝の上に鞍つきをつくる。
1.腐葉土などを入れる
直径20cm、深さ20cmの穴を掘り、ひとつかみの腐葉土とその半量の籾殻くん炭を入れて土と混ぜ、埋め戻す。
2.土を盛り上げる
周囲よりも高さ5cm程度にこんもりと盛り上げる。

3.敷きわらをする
畝全体に敷きわらをしておく。種をまく場所はあけておく。
STEP2 1か所に4粒をそろえてじかまき
鞍つきの中央に、種を5cm離して4粒まきます。向きをそろえてまくと、子葉の向きがそろい、たがいの生長を邪魔せず、葉陰が土の保湿に役立ちます。
3粒以下では保湿不足、5粒以上では株が徒長し弱くなります。
1.種の向きをそろえて置く
種の尖った側を同じ方向にそろえてまく。種の向きがバラバラだと、 発芽後に隣り合った株の子葉が重なり、十分に日光が当たらず、生育が悪くなる。

たがいに5cm離す。
▼

子葉の向きがそろって発芽。たがいの生長を邪魔しない。
2.種を土に押し込み、よく鎮圧
種を地表に置いたら、1粒ずつ爪が隠れるくらいまで土に押し込む。覆土後、よく鎮圧する。鎮圧が足りないと、種皮が外れない原因になる。

〈POINT〉
押し込むので土の粒子が密になり、毛細管現象で水分が集まる。まいた直後の水やりは不要。
STEP3 半立体地ばい仕立てで、収穫ラクラク
間引きしながら株を育てます。本葉5枚目までの子づるとつぼみを取り除きます。ただし、地ばいでは実が葉の陰になり、見逃しがよく起きるという難点があり、とり遅れると草勢が弱くなります。
そこで実の見逃しも少なく、つるが広がりすぎず、育てやすい「半立体地ばい仕立て」にします。
本葉3枚までに1本に間引く
発芽後は本葉1枚で2株に間引き、本葉3枚でもう一度間引いて、生育旺盛な1株を残す。
本葉6枚目からは放任で栽培
本葉5枚目までは子づるとつぼみをすべて取り除く。本葉6枚目以降は放任して、子づる、孫づるを伸ばす。

〈POINT〉
台風に備えて低く仕立てる。つるをらせん状に巻いて誘引すると実の見逃しが少ない。株元にはわらや刈った草を敷く。週に1回、夕方にたっぷりと水やり。週1回、敷きわらの上から追肥。
〈取材・文/三好正人 イラスト/山田博之 写真/竹内孝功〉
※本記事は『発芽率・品質・収量がアップ!種まきと発芽の超裏ワザ』(家の光協会)からの抜粋です。
◆野菜の本気が開花!発芽率・品質・収量がアップする「種まきと発芽」の超裏ワザ◆
「家庭菜園がまったく初めての方が最初につまずくのが、栽培の入り口の種まきでの失敗。私も数多の失敗と実験により、種の形状やでき方、発芽する仕組みを野菜自身から教わってきました」と竹内さん。
また、昨今の異常気象で、野菜の発芽や発芽後の生長が難しくなるなど、ベテランの家庭菜園愛好家の方でも苦戦しているのだそう。
それでも竹内さんは「そうしたハードルを乗り越えて“野菜の本気”を開花させる方法はある」と話します。
本書は、竹内さんの豊かな経験と実験に基づく「種まきの極意」を写真とイラストでわかりやすく解説した、一生役立つ種まきバイブル。
発芽に大切な条件、定番野菜31種の種まきと発芽ワザなど、科学的かつ実践的な工夫が盛りだくさんの1冊です。
【CONTENTS】
● PART1 種と発芽の基本を知る
・種の気持ちになって考えよう
・コツ1 適温に合わせてまく
・コツ2 温度管理は腕の見せどころ
・コツ3 資材を使いこなそう
・コツ4 発芽力を落とさずに種を保存
・タイプ別 発芽適温、生育適温一覧表
● PART2 実践!種まきと発芽の超裏ワザ
〈トマト〉
・種の低温処理
・鉢上げ時の斜め植え
・本葉5~6枚で植えつける
〈ナス〉
・昼夜逆転式「ポケット催芽」
・3段階のお引越し
〈ピーマン〉
・ポケット催芽で連続保温
・斜め植えしてホカホカ状態をキープ
・本葉5枚以上で定植する
〈キュウリ〉
・鞍つきをつくる
・1か所に4粒をそろえてじかまき
・半立体地ばい仕立てで、収穫ラクラク
ほか、ズッキーニ、スイカ、エダマメ、ラッカセイ、エンドウ、ソラマメ、トウモロコシ、オクラ、越冬キャベツ、ブロッコリー、ハクサイ、カブ、ダイコン、ホウレンソウ、レタス、シュンギク、ゴボウ、セロリ、ニンジン、ネギ、タマネギ、ニンニク、ラッキョウ、ジャガイモ、サトイモ、ショウガ、サツマイモなど
竹内孝功(たけうち・あつのり)
自然菜園コンサルタント。自給自足Life及び合同会社自然菜園スクール代表。長野県長野市在住。無農薬、無化学肥料栽培や、自家採種による持続できる自然菜園を指導。『これならできる! 自然菜園』(農文協)、『育ちや味がどんどんよくなる 自然菜園で野菜づくり』(家の光協会)など15冊以上の著書がある。
https://www.shizensaien.net





