(『天然生活』2025年5月号掲載)
若いころから好きな器を生かせるガラスの食器棚
ライアー奏者の山下りかさんが暮らすのは、鎌倉の小さな一軒家です。子どもたちが幼いころは郊外で暮らし、成長してからは都内で、そして彼らの独立を機にここでひとり暮らしを始めました。
「引っ越しのたびに家が狭くなったので、器も処分してきました。子ども用のピーターラビット柄とかあったんですけれどね」

ずっと手放さなかったのは、若いときにちょっとずつ集めたもので、白い器ばかりが並んでいます。
「25歳でニューヨークに渡り、セカンドハウスのための雑貨店がコンセプトの『ウルフマンゴールド』の店に通っていました。『食器は白でいい』という彼らのメッセージに、もともと白い器が好きだったこともありとても共感したんです」
「ウルフマンゴールド」の器はあまり使っていませんでしたが、この家でガラス棚に入れたことで、出番が増えました。元はベニヤ板が張ってあった階段下には普段使いの器を収納。20代のころに叔母と旅先で買った古伊万里の器など、和食器を中心に納めています。
「若いときから好きなものは格別で、ひとりになってまた使えることがうれしいです。これから年齢的にも持ち物をすっきりさせたいけれど、そうなったらまた増やしたくなるのかもしれませんね」

前の家では飾り棚として使っていた棚を食器入れに。四方がガラスで中が引き立つため、お気に入りの白い器とガラス製品を入れている
山下さんの“厳選”器3選と、食器棚の使い方
山下さんのお気に入りの器①
「ウルフマンゴールド」の業務用食器皿


25歳で渡米したばかりのころ、憧れだった「ウルフマンゴールド」の店で購入。3種、6枚ずつの器は、引っ越しでも手放さず、ともに歩んできた
山下さんのお気に入りの器②
「アピルコ」のスープ皿

キャベツのスープが注がれているのは、20代のころに購入したフランスの業務用食器メーカーのもの。ライオンヘッドの取っ手がフランス様式
山下さんのお気に入りの器③
「ウェッジウッド」のカップ&ソーサー

20代で購入した業務用。渡米の際、友人に譲ったものの、帰国後に返してくれた。半端な数のソーサーは頂き物
山下さんの食器棚の使い方
日常使いの食器棚

階段下にDIYで棚を入れたり板を置いたりして、よく使う食器を入れるスペースに

和食器は藍で描かれる模様が美しい古伊万里が好き。若いころに買ったものと友人から譲られた皿に、ケークサレをのせて
〈撮影/山田耕司 取材・文/長谷川未緒〉
山下りか(やました・りか)
雑誌『オリーブ』のスタイリストとして活躍。25歳で渡米し、アメリカ・ニューヨーク、サンフランシスコで生活。帰国後は手仕事作家、ライアー(弦楽器)奏者として活動。子どもが独立し、鎌倉でひとり暮らしを始めた。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです




