(別冊 天然生活『小川糸さんの春夏秋冬を味わうシンプルな暮らし』より)
小川糸さんの夏の夜のお楽しみ
いつもより少しワクワクした気分になる夏の夜。さまざまな過ごし方で静かな森での時間を満喫します。
夏の夜のお楽しみ1
庭でビールを飲む
一日の終わりに、庭でビールを飲むのも楽しみな時間。この夏、山小屋暮らし1周年を記念して購入した椅子に座って、森を眺めながら喉を潤します。
近くにある木の切り株が、ちょうどいいテーブル代わりに。

夏の夜のお楽しみ2
ピクニック気分で夕食
森の気持ちいい空気を少しでも長く感じていたいから、夕食を庭に持っていって食べることもしばしばです。
ときにはおかずをお弁当箱に詰め、バスケットに入れて持ち出し、ピクニック気分を味わっています。

「大したおかずでなくても、外で食べるだけでおいしく感じられるんです」
暮れゆく空の下、ランプやろうそくも灯さずにゆっくり食事を楽しみます。
夏の夜のお楽しみ3
お月見をする
「ほかの季節に比べて夏は月明かりがとくにきれい」と話す小川さん。
煌々と輝く月が夜空に顔を出す晩は、お月見をします。

庭に出て月を愛でるほか、山小屋の照明を全部消して、ソファに横になって眺めることも。
「この周辺は街灯もないので、夜は本当に真っ暗になります。だからこそ、いっそう月の光がまぶしく感じられるんです」
夏の夜のお楽しみ4
夜の散歩に出かける
深い闇と静寂に包まれる夜の森。夏は、そのなかを散歩するという冒険に出かけます。
「さすがにひとりでは怖いので、友人が遊びに来たときに一緒に行くようにしています」

持っていくのはソーラーライトひとつだけ。ふだんは体験することのない闇の深さをとことん味わいます。
「真っ暗ななかを歩いていると、思わずゾクッとするほど。非日常的な感覚に襲われます」
<撮影/有賀 傑 取材・文/嶌 陽子>
本記事は別冊天然生活『小川 糸さんの春夏秋冬を味わうシンプルな暮らし』からの抜粋です
美しい山暮らしの中で見つけた、小さな暮らしと小さな幸せ
2022年から山小屋で暮らし始めた作家の小川糸さん。物語を紡ぎ、暮らしを整え、土に触れる小さな暮らしを実践しています。山小屋での春夏秋冬の季節の移ろいはとても美しく、どの瞬間もキラキラと輝いています。小川糸さんの味わいある暮らしのエッセイや家時間の工夫、季節の食材を使ったレシピもご紹介します。
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小川 糸(おがわ・いと)
デビュー作 『食堂かたつむり』(2008年)以来、『ツバキ文具店』『ライオンのおやつ』など、30冊以上の本を出版。作品は英語、韓国語、中国語、フランス語、スペイン語、イタリア語などに翻訳され、さまざまな国で出版されている。公式サイト「糸通信」https://ogawa-ito.com/ では不定期で日々の出来事を綴っている。






