(『天然生活』2025年7月号掲載)
丸瀬家・丸瀬由香里さん
非日常的な景色の中でゆっくり過ごす憩いの時間
鳥取・東伯郡湯梨浜町 HAKUSEN
鳥取県大山で「土ある暮らし」を提案している丸瀬由香里さんが紹介してくれたカフェ「HAKUSEN」は、山陰八景のひとつにも数えられる東郷湖のほとりにあります。
もともとは湖を渡るぽんぽん船の待合所だったところをリノベーションしてできたそう。

待合所の装飾を取り払い、シンプルにしたという店内。テーブルやチェアはフランスのアンティークや日本の現行品などを使い、落ち着く雰囲気に
「湖が窓一面に広がる景色が気持ちよく、この感覚はほかではなかなか味わえません。仕事でプライベート時間が足りないときや、予定にしばられて疲れているときに、息抜きに行きたくなります」
三方が窓になっている店内はシンプルな内装で、どの席に座っても、湖が見渡せます。
春は桜、夏は鮮やかな緑と湖に沈む夕日が見どころ。秋は紅葉がまぶしく、雪景色が広がる冬は、寒いけれど一番美しい季節だといいます。

入口の左手にあるカウンターは、趣のあるフランスの古いもの。席に着く前に、先にオーダーするシステムで、奥のショーケースにはケーキや焼き菓子がずらり。どれもおいしそうで、見れば見るほど迷ってしまう
京都の「ウィークエンダーズコーヒー」に焙煎してもらっているというコーヒー豆は、ブレンドや深煎り、浅煎りなど、常に数種類が用意されています。なかでも丸瀬さんのおすすめは、HAKUSENのオリジナルブレンドです。
「大きめのカップにたっぷり注がれていて、まろやかでありながら深いコクがあります。甘いものとの相性がぴったりで、ゆっくり味わいたくなります」
ケーキは定番が3種、季節替わりが3種。春から初夏はレモンなどの柑橘類を使ったケーキが多いのだとか。焼き菓子は10数種類。お土産としても人気で、通販されているものも。
鳥取県内で自然栽培された小麦粉と県内で生産された乳製品を使ったスコーンはぜひ県外の人にも味わってほしい、と店主の小島毅さん。丸瀬さんがお気に入りでいつも買うのは、スティック状のブラウニーです。濃厚な口あたりで、コーヒーと合わせると、お互いの味を引き立てます。

店主の小島毅さん。店名は「白線」のローマ字表記で、人と人をつなげる、点と点を結ぶ線のような場所にとの思いからつけた
「友人と行くときは、居心地がよすぎてつい長居しています。ひとりでなら、ただただぼーっとして過ごすのもいいですよ。県外の友人に教えたくなるような素敵なカフェがあることがうれしいですし、お店の近隣には、本屋やミニシアター、ゲストハウスもあります。湖のほとりの非日常的な景色の中で、ゆっくりした時間を過ごしたいときにぜひ訪れてほしいです」
丸瀬さんのおすすめ
ドリップコーヒー

写真のHAKUSENオリジナルブレンドは、喉越しがよく、クセのない味わい。ほかに、チョコレートに合う重めの深煎りや、酸味を楽しめる浅煎りなど

水出しコーヒー。カフェ・オ・レのベースにするため、濃いめに抽出している
ブラウニー

丸瀬さんの好きなブラウニー。「しっとりというよりさっくりした口あたりで、小さく切って、お酒のおつまみにいただくのもおすすめ」と店主
店舗情報

HAKUSEN
住所:鳥取県東伯郡湯梨浜町旭127-2
電話:0858-32-1033
営業時間:11:30〜17:00
不定休
インスタグラム:@hakusen_matsuzaki
<撮影/村上信明 取材・文/長谷川未緒>
丸瀬由香里(まるせ・ゆかり)
鳥取県大山の麓で、夫の和憲さんとともに「丸瀬家」として活動し、「土ある暮らし」を提案。喫茶店「食べれる森シュトレン」(不定休)を開業。著書に『発酵ある台所』(亜紀書房)がある。https://maruseke.jp/
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです




