片づけても、なんだかごちゃつく「賃貸キッチン」を考えてみる
大容量の引き出しやパントリーがあったなら、きっといまよりすっきり片づくのに、と何度思ったことでしょうか……。
賃貸物件のコンパクトなキッチンでは、毎日使う道具も、調味料も、ある程度は出しっぱなしになります。
片づけても片づけても、なんだかごちゃついて見える。その景色を見るたびに、少しだけため息が出る。そんな日々を過ごしていたのですが、あるとき考え方を変えてみました。
生活感をなくそうとするのではなく、生活感ごと好きになれる景色をつくれないだろうか、と。
今回は、収納不足のわが家で試行錯誤しながら見つけた、台所が少し愛おしくなる3つのルールをご紹介します。
賃貸キッチンを心地よくするルール①
よく使う調理道具と向き合う

毎日の調理でよく使うもの。包丁、まな板、お玉、ヘラ。
賃貸のコンパクトなキッチンでは、こうした道具を出しっぱなしにしている方も多いのではないでしょうか。
私もそのひとりで、だからこそ気になっていたのが、「生活感」でした。なんとなく雑然として見えて、気分が上がらない。
その景色に、ずっとモヤモヤしていたのです。しまいには、憧れのキッチンを眺めながら、わが家のキッチンはイマイチだと、諦めモード(隣の芝生は青く見えるものですよね……)。
でも、せっかく毎日過ごすお家。そんなふうに決めつけるのは、このお家にも、それを決めた自分にも申し訳ないような気がします。
そこで、どうしたらこの生活感を心地よく感じられるだろうと、考え始めました。たどり着いた答えは、とてもシンプルでした。

見えているものを「いいな」と思えるものにすること。
ある日、実家から持ってきたヘラを手に取って、「これは本当に好きだろうか」と真面目に考えてみました。
すると、自分の好みが少しずつ見えてきたのです。

私の場合は、木やステンレスなど素材感のあるものに惹かれること。反対に、野暮ったかったり、形がしっくりこなかったりするものは、見るたびに少し気持ちがざわつくこと。
もちろん、何が好きかは人それぞれです。
大切なのは、高価なものを選ぶことではなく、自分が見ていて心地よいと思えるかどうか。

まずは見える場所にあるものから、少しずつお気に入りに入れ替えていく。そうして選んだものが増えていくと、ただのキッチンだった場所が、「自分の好き」が集まる場所に変わっていきました。

岩部 圭子(いわべ けいこ)
インテリアや生活雑貨のブランドで、WebコンテンツやSNSの企画・制作に携わったのちインテリアプランナーとして独立。「素敵な部屋に憧れるばかりだった自分」の経験をもとに、いまある住まいの中で少しずつ好きな空間を育てていく方法を発信している。インスタグラムやブログのほか、オンラインで部屋づくりの相談を受けながら、暮らしとインテリアを自分のものさしで楽しむヒントを届けている。
インスタグラム:@be___him
インテリア相談室:https://behim.blog/



