• 長年、暮らしの道具として愛され続けてきた「野田琺瑯」。2026年6月、東京・清澄白河に初となる直営店がオープンしました。店内に並ぶのは、おなじみの「ホワイトシリーズ」や「+Grayシリーズ」をはじめ、長い歴史のなかで生まれてきた数々の道具。83歳の“部長”こと野田善子さんに、直営店ができるまでのお話や、長く愛される琺瑯づくりのことを伺いました。

    台所での何気ない会話から、生まれる道具

    野田琺瑯のものづくりの原点にあるのは、日々の暮らし。

    「こんなものがあったら便利よね」

    そんな家族の何気ない会話が、新しい道具づくりにつながってきました。

    「夫は、よく台所を手伝ってくれるんです。ふたりで台所に立ちながら、『こうだったら使いやすいわね』なんて話しているうちに、少しずつ形になっていくんです」

    画像: 台所での何気ない会話から、生まれる道具

    長年愛され続ける「ホワイトシリーズ」も、最初から“売れる商品をつくろう”として生まれたものではありませんでした。

    「売れて欲しいという気持ちはなかったんです。毎日の暮らしのなかにあったらどんなに便利かしらと思い、夫に話したことがきっかけだったんですよ」

    料理をして、保存して、また食卓へ出す。

    毎日の台所で感じた「こうだったらいいな」が、いまのホワイトシリーズにつながっています。

    暮らしが変われば、道具も変わる

    住宅事情や暮らし方が変わるにつれて、使う人の悩みも変わっていきました。

    たとえば、先ほど紹介した青い「ホーロータンク」。漬物や味噌づくりの保存容器として、長く親しまれてきた道具です。

    「『ホーロータンク』は、大きさのバリエーションが豊富なのが魅力であり特徴である一方で、ふたの上に持ち手がついているので、重ねることはできないんです」

    収納しやすいようにスタッキングできる形で、白い「ラウンドストッカー」を開発するなど、時代に合わせた商品を増やしていきました。

    画像: 平らなふたにし、重ねて収納できるように。ふたはトレーとしても使える、使い勝手のよい工夫が詰まっています

    平らなふたにし、重ねて収納できるように。ふたはトレーとしても使える、使い勝手のよい工夫が詰まっています

    さらに、ぬか漬け容器にも新しい工夫が生まれました。

    「いまの住宅は気密性が高く、冬も暖房で暖かいでしょう。ぬか床が傷んでしまうという声を聞いて、冷蔵庫で保管できるものを考えました」

    そこで善子さんが向かったのは、家電売り場。

    「冷蔵庫売り場に行って、棚の高さを測らせてもらったんです。何センチだったら棚を外さずに入るかしらって」

    棚を外さずに入る高さ、毎日扱いやすい大きさ。

    実際の台所を思い浮かべながら、いまの暮らしに合う形を探していきました。

    画像: 店内には冷蔵庫も。扉を開けると、善子さんの自宅の冷蔵庫を再現した、いつもの琺瑯づかいが並んでいます

    店内には冷蔵庫も。扉を開けると、善子さんの自宅の冷蔵庫を再現した、いつもの琺瑯づかいが並んでいます

    画像: 冷蔵庫の隣にはオーブンも。実は、琺瑯の容器やバットはオーブン調理にも使える優れもの。道具の新しい使い方に出合える場所です

    冷蔵庫の隣にはオーブンも。実は、琺瑯の容器やバットはオーブン調理にも使える優れもの。道具の新しい使い方に出合える場所です

    <撮影/星 亘 取材・文/編集部>

    野田琺瑯 直営店
    住所:東京都江東区清澄2-3-2 1階
    営業時間:12:00〜18:00
    定休日:月・火曜日
    アクセス:東京メトロ半蔵門線・都営大江戸線「清澄白河」A3出口より徒歩6分
    インスタグラム:@nodahoro
    https://www.nodahoro.com/



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