台所での何気ない会話から、生まれる道具
野田琺瑯のものづくりの原点にあるのは、日々の暮らし。
「こんなものがあったら便利よね」
そんな家族の何気ない会話が、新しい道具づくりにつながってきました。
「夫は、よく台所を手伝ってくれるんです。ふたりで台所に立ちながら、『こうだったら使いやすいわね』なんて話しているうちに、少しずつ形になっていくんです」

長年愛され続ける「ホワイトシリーズ」も、最初から“売れる商品をつくろう”として生まれたものではありませんでした。
「売れて欲しいという気持ちはなかったんです。毎日の暮らしのなかにあったらどんなに便利かしらと思い、夫に話したことがきっかけだったんですよ」
料理をして、保存して、また食卓へ出す。
毎日の台所で感じた「こうだったらいいな」が、いまのホワイトシリーズにつながっています。
暮らしが変われば、道具も変わる
住宅事情や暮らし方が変わるにつれて、使う人の悩みも変わっていきました。
たとえば、先ほど紹介した青い「ホーロータンク」。漬物や味噌づくりの保存容器として、長く親しまれてきた道具です。
「『ホーロータンク』は、大きさのバリエーションが豊富なのが魅力であり特徴である一方で、ふたの上に持ち手がついているので、重ねることはできないんです」
収納しやすいようにスタッキングできる形で、白い「ラウンドストッカー」を開発するなど、時代に合わせた商品を増やしていきました。

平らなふたにし、重ねて収納できるように。ふたはトレーとしても使える、使い勝手のよい工夫が詰まっています
さらに、ぬか漬け容器にも新しい工夫が生まれました。
「いまの住宅は気密性が高く、冬も暖房で暖かいでしょう。ぬか床が傷んでしまうという声を聞いて、冷蔵庫で保管できるものを考えました」
そこで善子さんが向かったのは、家電売り場。
「冷蔵庫売り場に行って、棚の高さを測らせてもらったんです。何センチだったら棚を外さずに入るかしらって」
棚を外さずに入る高さ、毎日扱いやすい大きさ。
実際の台所を思い浮かべながら、いまの暮らしに合う形を探していきました。

店内には冷蔵庫も。扉を開けると、善子さんの自宅の冷蔵庫を再現した、いつもの琺瑯づかいが並んでいます

冷蔵庫の隣にはオーブンも。実は、琺瑯の容器やバットはオーブン調理にも使える優れもの。道具の新しい使い方に出合える場所です
<撮影/星 亘 取材・文/編集部>
野田琺瑯 直営店
住所:東京都江東区清澄2-3-2 1階
営業時間:12:00〜18:00
定休日:月・火曜日
アクセス:東京メトロ半蔵門線・都営大江戸線「清澄白河」A3出口より徒歩6分
インスタグラム:@nodahoro
https://www.nodahoro.com/



