(『天然生活』2025年8月号掲載)
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
太陽とともに起き、朝の時間を楽しむ健やかな暮らし
8年ほど前に東京から故郷の岩手に戻り、地元の宮大工が建てた日本家屋で暮らしている豊村薫さん。
旧暦に沿った生活や月のリズムを大切にし、朝は太陽とともに起きるのが基本です。
「朝日が一番に届く部屋にベッドを置き、カーテンはレースのものだけ。夏は4時半ごろから太陽を浴びて、鳥の声など自然の音で心と体を満たします」
井戸水を鉄瓶で沸かした白湯を飲み、体がすっかり目覚めたら、神棚と仏壇の世話や、さっと掃除を。朝食は手づくりの甘酒と季節の果物を使ったジュースです。
「朝のうちに体を動かして、ちょっとした常備菜もつくっておきます。そして夕方から好きなお酒をゆっくりと楽しんでいます」
朝やる家事 01
シンク周りと床のふき掃除
豊村さんの父が設計した家は、秋田杉をはじめとする天然木がふんだんに使われています。
広々とした台所もしかり。天然木張りの床やシンク周り、窓辺のカウンターを硬く絞った雑巾で水ぶきするのが日課です。
「床は掃除機も使いますが、仕上げはやはり水ぶきで。木肌の気持ちよさが違います」

朝やる家事 02
縁側の掃き掃除
朝日がさんさんと入る縁側は、東南に面したこの家で一番気持ちのいい場所だと豊村さん。
「窓はステンレスではなく木製サッシです。網戸はあえてつけず、夏も蚊取り線香をたいて窓を開け放しています。そんなわけで家に入ってくる枯れ葉や小さな虫を掃き出すのが朝の仕事。昔ながらのほうきが活躍します」

朝やる家事 03
家の周りの雑草抜き
大きな日本家屋の周りには畑があって、親戚や農家の方が無農薬で野菜を育てています。
庭の手入れは庭師に依頼。それぞれのプロに任せるのが豊村さん流ですが、夏の雑草はそういうわけにもいきません。
「家の周りで目についた雑草は、朝の涼しいうちにこまめに抜くようにしています」

朝やる家事 04
朝のうちに常備菜をつくる
夏の台所仕事は、なるべく火を使わない常備菜や保存食づくりが多くなります。
「たとえば、きゅうりの発酵塩漬け、干しズッキーニとなすのソテー(カレー風味)、フルーツトマトのはちみつ漬け。こうした常備菜が一品でもあれば、魚や肉を焼くだけで、夕方からのお酒のお供に困りません」

朝やる家事 05
神棚や仏壇のお世話をする
先祖や両親の仏壇、実家にある神棚と東京から移した神棚は、ほこりをはらったり炊きたてのごはんを供えるなどのお世話が欠かせないと豊村さん。
「東京から一緒に移ってきた神棚は、伊勢神宮を模したつくりで、内宮と呼んでいます」
数があるので時間もかかりますが、大切な朝のひと時です。

〈イラスト/はまだなぎさ 取材・文/増本幸恵〉
豊村 薫(とよむら・かおり)
国際中医薬膳師。岩手県一関市在住。薫風農園主宰。「やさしい料理はきれいをつくる」をテーマに、無添加・無化学調味料・無電子レンジ料理を発信。
https://kunpu-noen.com
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