• 眠る直前までスマホやテレビを見てしまう。そんな習慣が眠りの質に影響しているかもしれません。そこで今回は、睡眠専門医の坪田聡先生眠る前30分のルーティンのすすめとポイントを教えてもらいました。
    (『天然生活』2025年10月号掲載)

    眠る前30分のルーティン「スリープセレモニー」で、睡眠の質を改善

    「質のいい睡眠がとれると、体力と気力が充実し、精神的に落ち着きます。寝ているときに分泌される成長ホルモンは、タンパク質の合成を促す働きがあり、細胞の新生や修復をしてくれるので、美肌には欠かせません。また、睡眠時間が短いと、満腹ホルモンのレプチンが減り、空腹ホルモンのグレリンが増えることがわかっています。適切な睡眠時間がとれれば食欲が過剰に増えず、体形管理にも役立ちます」と日本睡眠学会所属医師の坪田聡先生。

    仕事、家事、育児、介護と忙しい毎日を送り、生理周期や更年期でホルモンのバランスが乱れ、睡眠の質が低下しがちな私たち。治療が必要な女性特有の睡眠障害や病気もありますが、多くの場合は、眠る前の過ごし方を工夫すれば改善が期待できます。

    「理想をいえば、眠る1時間前くらいから、スマホやテレビをみずに眠る準備に入ってもらいたいです。でも、やはりさまざまな用事があり、そんなに時間がとれないと思うので、まずは眠る前の30分間のルーティンをつくり『スリープセレモニー』として繰り返してみてください」

    起きて覚醒している状態から、だんだんと眠たくなり、入眠するまでの時間がだいたい30分ほどといわれています。スリープセレモニーの時間は、覚醒と睡眠の橋渡し役となります。

    寝室の温度や湿度、明るさや音を睡眠に適した状態にし、環境を整えることも大切です。また、正しい睡眠のための生活習慣の見直しもしてみましょう。運動、食事、飲酒などの習慣改善は、睡眠によい影響を与えるだけでなく、その先の健康に大きく寄与します。

    快眠のための眠る前30分の過ごし方、3つのポイント

    画像: 快眠のための眠る前30分の過ごし方、3つのポイント

    ①寝室の環境を整える

    睡眠には適切な温度や湿度、明るさ、音などがあります。そのなかでも注意が必要なのは温度と湿度です。

    また、枕や寝具も自分に合ったものを選んで寝姿勢を安定させ、寝返りがスムーズにできるようにしましょう。

    ②ストレスを解消する

    家族にイライラしたり、仕事で落ち込んだりとストレスは常につきまといます。

    ストレスは睡眠の妨げになることもあるので、好きな音楽や香りでリラックスする、ストレスを書き出すなどの工夫をしてみましょう。

    ③入眠のルーティンをつくる

    眠る前の動作を習慣化させ、それを脳が覚えることで、眠りに向かって落ち着くようになってきます。

    眠る前の時間を使って、活発だった交感神経を少しずつ抑え、副交感神経とのバランスがとれて入眠しやすくなります。



    〈監修/坪田 聡 取材・文/飯作紫乃 イラスト/赤池佳江子〉

    坪田聡(つぼた・さとる)
    日本睡眠学会所属医師・医学博士・雨晴クリニック院長。睡眠の質を向上させるための指導や普及に努める。総合情報サイトAll About「医師/睡眠」ガイドとして情報を発信。著書に『女性ホルモンが整う オトナ女子の睡眠ノート』(総合法令出版)など。ムック『老けない人の睡眠習慣』(大洋図書)では監修を担当。

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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